「112日間のママ」×「はなちゃんのみそ汁」

 

心が弱っているとき、会いたくなる人。

 

大阪在住、フリーアナウンサーの清水健さん。小学3年生の男の子を育てているシングルファーザーだ。

 

清水さんは、9年前、妻の奈緒さんを乳がんで亡くした。奈緒さんは、妊娠直後に乳がんが発覚。ママでいられたのは112日間だった。

 

僕は16年前、妻の千恵を乳がんで亡くした。千恵は、乳がんの手術後に妊娠。4歳の娘にみそ汁の作り方を教えて天国に旅立った。

 

29年生きた奈緒さん。

33年生きた千恵。

 

もっと長く、生き続けたかっただろう。

子どもたちの成長を見たかっただろう。

 

一方、残された僕らは、今も死別の悲しみを抱えたまま。

自分のせいで、妻が病気になったんじゃないか。自分のせいで、妻が死んでしまったんじゃないか。お互いに似たような苦しみを抱えて、落ち込むことがある。

 

でも、良いことも悪いことも含めて、響き合う何かがある。だから、年に一度、清水さんに会いに行く。迷惑かもしれないが、勝手にそう決めている。

 

17日、清水さんと対談形式のライブ配信を終え、その翌日も大阪に滞在中だった僕に娘からのメッセージが届いた。

 

「YouTube見て泣いた」。その一言だけだった。

 

 

日ごろ、娘に面と向かっては、恥ずかしくて言えないようなことを、清水さんとのライブ配信で伝えることができたのかもしれない。

 

清水さん、ありがとう。

 

残された父子の笑顔が、亡き妻たちの安心につながると信じて。これからも、良き友人として、家族ぐるみの付き合いをどうぞよろしく。今年はもう一回ぐらい、弱音を吐きに、そっちに行くかもよ(笑)