子どもの心に闇や空洞を生み出さないために
今朝、目覚めると、スマホにメッセージが届いていた。
昨日、講演した小学校の保護者からだった。
布団の中で文を読み、思わず顔がほころんだ。
講演会は、佐世保市立大久保小学校の創立100周年記念事業の一環。
学校名に聞き覚えのある人もいるだろう。
19年前、小学6年の女児による同級生殺害事件が起きた小学校だ。
事件の風化を防ぎ、教訓を語り継ごうと、今も学校、行政、地域一体の模索が続けられている。
僕は「食」と「いのち」をテーマに、ドキュメンタリー映画を製作している。
映像作家という立場からも、いつか、大久保小の関係者に会いたいと思っていた。
子どもたちの心の成長に、もっとも大きな影響力を持つのが家庭の食卓ではないだろうか。食は栄養だけではない。食べる側は、作る側の「あなたが大切」というメッセージも受け取る。子どもたちの心に闇や空洞を生み出さないためには、家族そろっての食事が、とても有効な方法だと信じている。
そんな思いが伝わったのか。同小PTA役員から講演依頼があった。
「食といのちの大切さを子どもたちに伝えてほしいんです」
連絡を受けた瞬間、鳥肌が立った。
講演会には、全校児童と教師、保護者が参加した。
保護者のメッセージには、講演後の子どもたちの反応について書かれていた。
低学年の子どもたちにも伝わっていたようで、何軒も夕飯は子どもたちが食事を作っていました。
子どもたちは、自分の料理を家族に食べてほしくて台所に立ったのだろう。
話を聞けば、即実践。やりたいと思ったらやる。
子どもたちの行動力を大人は見習わなければならない。
笑顔あふれる食卓を想像し、僕の方が元気をもらった。
大久保小学校創立100周年は2023年11月5日。PTAの皆さんと手で「100」を表現(2023年10月11日)
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