家族の中心に、はながいた

 

結婚して2度目の年を越した2003年2月20日。

午前9時25分、新しい生命が誕生した。

乳がんの発覚から2年半がたっていた。

 

赤ちゃんは元気な産声を上げた後、傷跡のない、千恵の右側のおっぱいに吸い付いた。

その傍らで、僕はずっと泣いていた。

 

娘の名前はすぐに決まった。平仮名で「はな」と名付けた。

僕たち夫婦は病気をした。

病気が、一人では生きていけないことを教えてくれた。

支えてくれた周囲の人たちの言葉や行動に「愛」を感じた。

花は愛すべき人に贈る。

受け取った人は、花に心が癒される。

誰からも愛され、人を癒し、優しい女性に育ってほしい。

娘の名前には、そんな思いを込めた。

 

2003年3月29日、親子3人と犬2匹は、福岡市中央区の新居に引っ越した。

はなは病気もせず、すくすくと育った。

8月は、福岡の夏の風物詩、大濠公園の花火大会を自宅のバルコニーから眺めた。

自宅に友人たちが集い、千恵が手料理を振る舞った。

 

これが家族か。これが親子か。

僕たちの中心には、いつも、はながいた。

見るものすべてが新鮮で、なにもかもが平和だった。

 

 

娘に何をされてもじっと耐えていたさくら(右)とアビー(2004年11月27日)

散歩の途中で(2007年4月15日)

お漏らしの片付けはパパの役目だった(2007年5月15日)

 

 

 

 

以下、千恵のブログ。うんちの話です。

 

笑いの効能(2007年2月23日)

 

もはや、免疫治療における「笑い」の治癒力については私が語らずとも、である。

私も、悲しい記事より楽しい記事、

面白くない文章より面白い文章、

暗い人より明るい人が好き。

それと、日に数回は、笑うことを心がけているけれど。

 

久しぶりに、大笑いしました。

それは、誕生日明けの娘の話。

若干4歳。

たま~におねしょをします。

 

娘はいつも、旦那と一緒に寝ているので、

朝方のおしっことお漏らしした時のお尻洗いは旦那のお勤め。

娘はいつも柄にもなく、おもらしするとシクシク泣くのですが(笑)

一昨日の明け方も、シクシク泣いていたそうです。

 

旦那が「どおしたと?」と聞くと、

「うんちが出た」とのこと。

 

きましたか。

とうとう、

久しぶりの寝うんち。

 

旦那は、眠い目をこすりながら、

「しょうがないなあ。洗っちゃーけん、お風呂においで」と、

涙で顔を濡らした娘を連れて、お風呂へ行きました。

 

毎日大人並みの立派なブツをする娘。

旦那は、どんなブツが出てもいいように、

気合を入れ直して娘のパンツを下げました。

 

ポロリ・・・

 

出てきたのは、ハートのキラキラ?

 

旦那は目がテンです。

その後、大爆笑したことは言うまでもありません。

 

どうして娘の尻にハートがはさまっていたのか?

娘はなぜ、それをうんちと間違えたのか?

 

永遠の謎であります。

明け方、そんな面白いことが家の中で繰り広げられていたとは知らず、私は夢の中。

夕方、それを聞いて大爆笑しました。

 

そうして、それ以降、

ハートのキラキラは旦那のスーツのポケットに入っています。

旦那いわく、「ウンが良くなるから、大事にしとくばい」

 

偶然か?

ハートを逆さまにしたら、尻の形。 

お後がよろしいようで。

 

千恵が撮影したハートのキラキラ(2007年2月)