会いたい人に会いに行く
娘は大学3年生。2年後は社会人だ。
いつまでも、パパと一緒に行動を共にする年齢ではない。
パパと旅行に行くより、友人と旅行に行くほうが楽しいに決まっている。
僕は、講演などで全国を旅しているが、観光目的の「ひとり旅」は経験がない。
老後はひとりになるだろう。
ひとりで遊ぶ技を今のうちに身につけておかなければならない。
思い切って、2泊3日の京都旅行に出かけることにした。
京都伏見の酒蔵には、友人でもある杜氏の横尾さんが単身赴任中だ。
そうだ、横尾さんに会いに行こう。
悪戦苦闘しながら、旅行会社が出している京都-博多往復の新幹線チケットとホテルのパック旅行をインターネットで予約した。
2泊3日で46,900円。なかなかの安値。頑張った甲斐があった。
正確に言えば、ひとり旅ではない。
横尾さんを愛する共通の知人と、京都に向かう途中の駅で合流した。
それでも、僕にとっては大きな前進だ。
近鉄「桃山御陵前駅」近くの商店街
ファミリーマートの看板の色は景観に合わせて彩度が落とされている
伏見の川。美しい
9月1日、お昼すぎに京都に到着。
6年ぶりに横尾さんに会うことができた。
筑後地方の酒蔵を卒業し、新天地「松本酒造」での酒造りに挑む横尾さん
酒蔵を見学した後、3人でクラフトビール店へ。
午後4時からお酒が飲める。
さすが、酒蔵のまち、伏見である。
いくつかの酒蔵は日本酒だけでなく、地ビールも作る
伏見のイタリア料理店「Necco」
二次会は、イタリア料理店でワインとパスタ。
三次会は、横尾さん行きつけのバー「Sake cafe 楓fu」で日本酒を飲んだ。
楓のママさんは、熊本の人だった。
僕ら3人の出身地は、長崎、北九州、筑豊。
九州の言葉が飛び交うと、旅行初日なのに故郷が懐かしく感じる。
京都の街には銭湯が多い
夜の伏見
ほろ酔い気分でホテルに戻り、スマホを見ると娘からLINEが届いていた。
メッセージを見て、思わず顔がほころんだ。
まだまだ、パパは娘から必要とされている。