北海道道央圏のJRに土日の1日間普通列車のみ乗り放題の「一日散歩きっぷ」という企画乗車券があります。

このきっぷの価格は2,540円と格安で、乗車できる区間は札幌圏を中心として函館本線長万部、日高線鵡川、札沼線、根室本線富良野、新得まで行くことができます。青春18きっぷと同様に特急に乗るには、別途乗車券が必要(新夕張-新得、東室蘭-室蘭の各相互間は乗れます)となりますが、例えば、札幌から新千歳空港まで片道の乗車券で1,150円なので、往復で2,300円。それにちょっと追加するだけで結構広範囲に乗れてしまうわけです。


というわけで、思い立って、富良野まで行ってきました。お昼過ぎに札幌を出発して、富良野まで行っても20時過ぎには戻ってこれます。

 

まずは、最寄り駅から普通列車で岩見沢。ここから乗り継いで旭川行の列車に乗り継ぎます。車両は新しい737系。

2ドアでもロングシートの2両編成です。

実際問題として、この区間になってくるとロングシートの必要性があるかと疑問ではありますが、ワンマン運転でもあり、普段利用している人から見たら、ロングシートの方が便利なのでしょう。

私も通勤でJR北海道を利用していますが、通勤時はロングシートの方がありがたいです。

でも仕事帰りで疲れた時に転換シートはホッとしますし、たまにUシートの普通列車運用が来ると嬉しくなります。なのでどっちもどっちかなと。


1時間ほどの乗車で滝川。

車では旭川方面へは時々行きますが、滝川へ普通列車で行ったのは久しぶりではあります。

わかっていたことではありますが、駅前は閑散とした雰囲気。どうしても主要道路沿いに大型のショッピングセンターができたりして、駅前は寂れてしまうのを、道内の主要駅前でも見かけます。

 

ここから、根室本線乗り換えて富良野行。

なんとキハ40型単行。キハ40系は、私が子供の頃に颯爽と?デビューし、キハ10系を置き換える目的で国鉄時代に量産されました。出力の割に時間短縮効果はあまりなく、当時は酷評されていたこともありましたが、なにより徹底した標準化と耐久性の良さもあって、ここまで長く使用されてきた車両ではあります。非電化ローカル線では、かなりお世話になった車両です。

車内は、往時のままのボックスシート。なんかこういった車内をみるだけで、落ち着きますね。それに、気温が低いこともあって、冷房が入ってなく、窓を開けている状態。これ、実はすごく贅沢なんじゃないかと思えてきました。

 

以前は、ローカル線を中心に非冷房車は、電車、気動車を問わずたくさんありました。

それに、今ほど温暖化は進んでおらず、真夏でも窓を開ければ風が涼しく、それが夏の鉄道旅の風物詩のような感があったものです。これをほんとうに久しぶりに味わいました。

野花南からのトンネル区間に入ると、冷たい空気が入ってきて、慌てて窓を閉めたりと、昭和の鉄道旅のような時間を堪能しました。

 

富良野に到着しても特にすることはないので、そのまま折り返し、夜に札幌着。

 

ある意味、非常に贅沢な時間を過ごせたのではないかと思います。

また、時間のある時に、今度は、長万部まで行ってみようかと考えています。