過労死はどうしたら防げるのでしょうか。
うつ病の恐ろしさ、その実態を知ることから始まるのではないでしょうか。
◆年齢別の死因
日本人の死因のトップは「がん」であり、2位「心疾患」、3位「老衰」、4位「脳血管疾患」と続きます。
年齢別に見ると、その様相はガラリと変わります。
20代、30代の死因のトップは「自殺」です。
ここで注意が必要なのは、若い人の方が自殺が多いということではありません。
若い人は、他のことで死ぬことが少ないため、自殺が死因のトップになっているのです。
10万人中、何人が自殺しているかという死亡率を比較すると、
若い人も年輩の人も変わりません。
◆自殺した有名人
自殺したタレントで思い出すのが、ryuchell(りゅうちぇる)さん(享年27歳)です。
女優では神田沙也加さん(享年35歳)、竹内結子さん(享年40歳)です。
女優は幸せそうな職業ですが、死ぬほどつらかったのでしょう。
楽しそうに見えるお笑いの業界でも、上島竜兵さん(享年61歳)、桂枝雀さん(享年59歳)があります。
ノーベル文学賞級の作家も、芥川龍之介(享年35歳)、太宰治(享年38歳)が自殺しています。
こんな人は大丈夫、絶対自殺はしない、という職業はなさそうです。
◆うつ病は脳の病気
自殺の大きな原因となる病気は「うつ病」と思われます。
うつ病は、心の病気というより「脳の病気」というのが一般的な見方です。
感情や意欲をつかさどる脳が、なんらかの原因でうまく働かなくなり、
「死にたい」「不安」などの症状が出ます。
うつ病は、決して「心の弱い人」がなるのではありません。
強いて言えば、「脳の弱い人」がなる病気です。
すべての人は、どこか、肉体に弱い部分を持っており、
一般には「体質」と言われています。
若いころから近視になる人、食べてないのに太る人、食事に気をつけているのに糖尿病になる人など、さまざまです。
うつ病になりやすい人は、感情や意欲をつかさどる脳が、
人よりも弱いのではないでしょうか。
うつ病は、どんな環境の人でもなる可能性があります。
それは、脳の病気だからです。
なんか、くら~い話になってきましたが、
うつ傾向の人は、読まない方がいいかもしれません。
~その14につづく~