◆本物の風景
昔、職場で、「窓のない部屋を飾りたい」の要望があり、
知恵を絞って出たアイデアはタペストリーでした。
ハワイの海岸、ニューヨークの夜景などのタペストリーがかけられました。
それで部屋が明るくなったかと言うと、タペストリーを眺めたのは最初の2~3日で、
その後は、その存在さえも気に留めなくなりました。
なぜでしょうか。
それは、「本物」ではなかったからでしょう。
パソコンを立ち上げると、目を見張るほど鮮やかな、世界の風景が現れます。
そんな設定になっているのでしょう。
確かに「鮮やか」ですが、なぜか「感動」しません。
「本物」ではないからでしょう。
写真や画面に映し出された風景は、どれだけ鮮明であっても、
本物の風景には及びません。
伝わってくる「気」が違うからでしょう。
◆生演奏からの気
学生時代、オーディオに凝っている友だちが話してくれました。
スピーカーの種類や、置く場所によって音質が大きく変わるそうです。
アンプとの相性もあり、大金をはたいて買いあさり、
オーケストラを聴いていました。
そんな友人がコンサートでショックを受けました。
「どんな高価なオーディオセットも、生演奏には遠く及ばない」と。
それ以来、友人はオーディオと距離を置くようになりました。
生演奏という「本物」からは、けた違いの「気」が発せられているのでしょう。
◆自然から気をもらおう
自然から「気」をもらうと元気になると言われます。
テレビやパソコンからは、「情報」は得られても、「気」はもらえません。
反対に、「気」を奪われているように感じます。
外に出て、本物の自然から「気」をもらうのが、健康の秘訣かもしれません。
色々なところを散歩しながら、自然の「気」を感じてみました。
慣れてくると、「気」がビンビン伝わってきます。
緑の葉からも「気」が出てきます。
植物で比較すると、赤い花から最も「気」が出ています。
海、岩からも「気」が出ていますが、
私の実感で最も強い「気」は青空です。
青空からは強烈な「気」が来ており、
見てると目から「気」が体内に気が流れこんできます。
本当のところ、最も強い「気」は太陽なのでしょう。
◆シクラメンからの気
9年前から、室内でシクラメンの鉢植えを栽培しています。
私の住む北陸は、冬は曇り、雨、雪などに閉ざされます。
カラッとした天気はわずかしかありません。
そんな地域では、冬に咲くシクラメンは貴重です。
ときどき、水と百均ショップの栄養剤を与えるだけで、生き続けるタフな植物です。
鮮やかな緑の葉と赤い花から、「気」をもらうと元気になります。
みなさんも「本物」から「気」をもらいましょう。