となりのHSP:「優しい声」で語りかけよう | 健康は みんなのもの ~皮膚科医のブログ~

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◆聞く人によって「声」は違って聞こえる

HSP(Highly Sensitive Person)は

「ひといちばい敏感な人」「とても繊細な人」と訳されます。


HSPは、音、光、におい、肌感覚、味など、五感に敏感な傾向があります。
今回は「声」にスポットを当てます。

人の声は、みんな同じように聞こえていると思うかもしれませんが、

果たしてそうでしょうか。
極端な話、難聴の人は、人の声がよく聞こえていません。
同じ声でも、聞く人によって、違って聞こえているのです。

HSPには、どのように聞こえているのでしょうか。


◆張りのある声

「張りのある声」をどう思いますか?
一般に「張りのある声」とは、「響きがある声」「よく通る声」のことでしょう。


営業の研修では、発声の訓練がカリキュラムに組み込まれているのではないでしょうか。
「張りのない声」では自信が感じられず、売れるものも売れないからでしょう。
腹式発声で、お腹から声を出し、元気いっぱい、熱いっぱい、商品の説明をする。
これがセールスの原則かもしれません。

しかし、「張りのある声」をHSPはどう聞いているのでしょうか。


◆「張り」を「高圧的」と感じる

HSPは音に敏感です。
小さい音が大きく聞こえるという敏感さもありますが、それだけではありません。


「張りのある声」が「高圧的な声」に聞こえてしまうことが多々あります。
張りのある声で意見を主張すると、意見を押し付けようと威嚇している

と感じてしまうのでしょう。


俗に「声が大きい人の意見が通る」と言われますが、

HSPは「大きな声」に威圧感を受けるので、声の大きな人は苦手なのです。



◆HSPは優しい声が好き

では、HSPにはどんな声が心地よいのでしょうか。
「小さな声」でしょうか。
「弱々しい声」でしょうか。
「張りのない声」からは、自信も元気も感じられないように思いますが、

HSPは、そんな声が好みなのでしょうか。

ズバリ、HSPの好きな声は、「優しい声」でしょう。
 

「優しい声」は「小さい声」でも「弱々しい声」でもありません。
また、「よく通る声」であっても「優しい声」という場合もあります。
つまり、「張りのある声」と「優しい声」は、相反しません。
「張りのある優しい声」もあり得ます。


「優しい声」とは、「優しい想い」から発せられる声なのでしょう。