◆歯は横みがき?縦みがき?
みなさん、歯をみがくとき、「横みがき」ですか、「縦みがき」ですか。
横みがきとは、歯ブラシを左右に動かす磨き方を言います。
私の子どものころは、横みがきが当然でした。
歯ブラシを、バイオリンを引くように大きく左右に動かして磨いていました。
時代が変わり、「上の歯は上から下に、下の歯は下から上に」
のキャッチコピーのもと、「縦みがき」が登場しました。
歯は縦に生えていますから、
歯と歯の間を磨くには縦みがきが合理的と言えます。
時代が進み、「新しい横みがき」が現れました。
従来の大きく歯ブラシを左右する横みがきではなく、
小刻みに左右に振動させる横みがきです。
縦みがきよりも優れているという評判でした。
しかし、これだけでは歯間のプラークを十分にとることができず、
フロスや歯間ブラシの併用が必要でした。
横着者の私は、もっと楽する方法はないかと考えました。
◆「たいへんキレイに磨けています」
私は半年に1度、歯科の検診に通っています。
決まって言われることは「歯間が磨けていませんね」です。
歯科衛生士さんに褒めてもらおうと、
縦みがき、横みがき、フロスをするのですが、
「ここに歯垢と歯石があります」と注意されます。
いろいろな資料を参考に、半年間、新しい磨き方をしてみたところ、
「歯垢も歯石もほとんどありません。たいへんキレイに磨けています。」
と褒められたのです。
その磨き方とは、もう一つの軸、z軸に注目したことです。
◆z軸とは前後
数学で、横軸がx軸、縦軸がy軸という図形を習ったと思います。
x軸y軸とは平面の話で、立体となるともう一つの軸、z軸が登場します。
x軸が横みがき、y軸が縦みがきとすると、
z軸とは、歯ブラシを歯に向かって押し付ける磨き方です。
横みがきは「左右」、縦みがきは「上下」に歯ブラシを動かしますが、
新しい磨き方は「前後」に動かします。
厳密にいうと、歯に向かってではなく、
歯間に向かって歯ブラシを押し付けます。
「プッシュみがき」とでも言いましょうか。
別名、つまようじ磨きとも言われていますが、
歯ブラシの毛先が歯間を通り抜けるような感じで前後に歯ブラシを動かします。
驚くほど歯間にはさまった食べ物が取れます。
縦みがき、横みがきをしっかりしても、
フロスをするとプラークが残っていることが分かります。
「前後みがき」はフロスが必要ないくらいに、歯間のプラークが取れます。
一度試してみてはいかがでしょうか。