花まるおやこクラス、初めての野外での活動を行いました。
場所は西船橋の緑地公園。
遊具がない、草花や生き物が豊かにいる場所をあえて選びました。
子どもたちはどんな反応をするんだろう…
スタッフもドキドキワクワクです。
最初は表現あそびから。
年少さんが近くにあったシフォン布をみんなに配ってくれました。
「じゃあ、シフォン布で遊んでみよう!」
この日は風がそこまで吹いていない静かな晴天。
しかしシフォン布を揺らしていると、少し風が吹いた瞬間がありました。
「今、風がふいたね」
気づきを共有しながら、一緒に感じていきます。
「目をつぶってみたらどんな音がする?」と問いかけて目をつぶる…。
静かな時間が流れます。
そんな中、鳥の声が聞こえてきました。「どこから鳴いているのかな?」
声がする方に顔を向け、目を開けました。
五感を一つ遮断すると、他の感覚がさえわたります。
自然の中にいると、自分の中の五感が開いていくのを感じます。
お花を題材にした表現あそびでは、
ちょうど子どもたちの手の中にあったお花に注目したり
足元にある小さなお花を見つけたり、
自然を舞台に、歌の世界の中で子どもたちと一緒に
発見しあえる楽しさがありました♪
1歳さんは、この日は消毒ボトルがお気に入り。
表現あそび中、自らそのボトルをバックから見つけ、取り出すシーンも。
好きなものへのアンテナとそこに突き進む姿をほほえましく見守りました。
さて、探検に早く行きたい子どもたちのウズウズを感じたので
みんなで探検をスタートすることにしました。
ブラカップとリボンで作ったマイバックをもって…準備完了です!
今回お散歩のお供に「たからものさがし」カードを作って渡してみました。
カードの中のアイテムを見つけられるかな…?
みんなで移動中、カードにあったピンクのお花を早々に発見♪
「これ、つつじっていうんだよ」
そう伝えているおとなの姿も。
図鑑でも絵本でもなく、生の体験からの学びです。
「ダンゴムシはもう見つけたよ!」
来た時にすでに発見したものを教えてくれ、見せてくれる子もいました。
お姉ちゃんたちのやり取りでダンゴムシの話題が飛び交っていたからでしょうか。
頭の中にダンゴムシがあったのか、
ありを見つけて「ダンゴムシ…」とつぶやく2歳さんも。
カードのありの絵を指しながら「ありかな」と見せても
「ダンゴムシ…」とつぶやいていましたね。
ダンゴムシの存在が心をとらえていたのでしょうか…♡
1歳さんは近くに落ちていたさくらの実に
心がロックオンしていました。
たからものさがしをしている中
進んだり、後ろに戻ったり、また進んだり…
進もうかな、どうしようかな…と迷うシーンも。
2~3度、前に行ったり戻ったりを繰り返しました。
そのとき、「お水と自然物であそんでみる?」と声をかけてみました。
トレーを子どもたちの目の前に置いて水を入れていきます。
静かな風の流れの中で、水がトクトク…と心地よく落ちていきます。
トレーに草花を浮かべてみる。
ぴちゃぴちゃと手で触ると水面が揺れる。
静かな時間が流れます。
1歳さんはトレーに果敢に足や手を入れていきました。
青空の下解放された空間で、水の冷たさを感じていたのかな…。
トレーからの水をカップに入れたり、その水を移し返したり。
お外でのお水あそびをひとしきり堪能していきました。
途中、拾ってきた、やぶへびいちごの実を渡してみました。
少し握って、つぶつぶが手に移っていくのに気づいた様子。
そこに水を入れて、あそび始めました。
▼かき混ぜるものがほしいなと感じたのか、
近くにあった草を使ってかき混ぜる姿が…。
近くにある草花が何にでも変身できちゃう。
お外あそびならではの光景です。
ジップロックを使ったあそびに発展しました。
▼ジップロックを握ると、実が動いていく…
その楽しさに気づき、握っては実の動きを観察していました。
かわいい赤の実たちがお水の中で踊っているよう…♡
太陽の光の中、みんなでジップロックを下から覗くと、おとなも思わず歓声が上がるほどの美しさ。
しばしその美しさに浸る時間を過ごしました。
お水であそびつくした後、
「少しお散歩してみる?」と誘ってみました。
靴を履いて、2歳さんと手をつなぎ、しばらく歩きます。
「これいいなと感じたものをマイバックに入れていいよ」
そう伝え、どんなものを手にするのだろう…
見守っていると、これ、と指さしたのは
緑の葉っぱたちでした。
葉っぱを数枚手にすると、満足したようでまた拠点に戻っていきました。
▼数多くの草花から選ばれた葉っぱたち
ハガキに好きな草花を貼っていいよ、と伝えると
お気に入りの葉っぱを貼っていました。
次に手にしたのは、細長い葉っぱ。
同じ葉っぱでも形が全然違うね。
一つ葉っぱを貼ったら、完成。
そしてまた一枚。
最後にそのハガキをサンドしてぎゅっぎゅと手で押しくっつけている様子でした。
後ほど、聞いたところ、おうちでサンドイッチづくりをしたそうで。
サンドイッチづくりが楽しかったのかな。
自然の中の創作で、これまでの経験がつながって、新しい作品が出来上がりました。
自由にやりたいようにその時表現したいものを表現していく子どもたち。
枠がないその表現にいつも驚かされます。
途中で合流してくださったパパに
嬉しそうに見せていましたね。
******
一方そのころ、年少さんたちは…
「たからものさがし」カードを手に
少しずつ場所を移動していました。
ありはちょっと苦手だけど、ダンゴムシは好き!
ということで、最初のターゲットはダンゴムシに決まったようです。
草原の中、土の地面…足元を探し始めます。
▼お花もみっけ!
下を探しているうちに頭の上をちょうちょが飛んでいきます。
「あっ、今ちょうちょが飛んでたよ!」
途中で発見したもの、気づいたことを大人も発信。
見つけたらカードにシールを貼っていきます。
みんなのワクワクを大切に、自由きままな探検です。
▼立派な松の木には松ぼっくりが!
落ちていたものを発見して、
カップのバッグに入れます♪
▼白いドレスを着ているような松の木。
ドレスの正体は…?
よく見ると…
つる植物が白い花を一斉に咲かせているのでした!
日向ぼっこをするネコにも出会いました!
見事なもふもふのトラネコを
スタッフが「ライオンみたい」と言うと、
もう1匹、白と黒のネコを発見した子が、
「うしねこ」と名付けていました。
たしかに、牛みたい😆
原っぱに向かうために、
通りたい道がありました。
木々が覆い被さり、影になった森のトンネルです。
坂になっているうえ、でこぼこ道です。
年少さんと手を繋いで進みます。
日陰の暗さ、ひんやりとした空気、
植物の匂いの濃さ。
日向とは別世界です。
「こわい」
と声が上がり、入り口に一度戻りましたが、
もう一度手を繋ぎ、再チャレンジ…。
「あっ!ダンゴムシ!」
道を横断するダンゴムシ。
トンネルの中での嬉しい出会いでした♪
トンネルの中ほどで上を見上げてみました。
日光で透けた木の葉の新緑が美しく、
木漏れ日がキラキラしています。
思わず声が出る光景、野外の楽しみですね。
年少さんもじっと見入っていました。
今回、トンネルの中では会えませんでしたが、
カラスアゲハがよく飛んでいる場所です。
羽ばたく黒い羽は、
日光を透かすとまた違った色に見え、美しいのです。
隣にあった神社にも寄り道。
狛犬さんに挨拶をして、
原っぱへ。
膝まである草をかき分けて進み、
すみからすみまで見て回ります!
ちょうちょがたくさん飛んでいましたね。
モンシロチョウ、シジミチョウ、セセリ…
年少さんおやこが、羽を広げてとまっているオレンジ色のちょうちょを発見。
じっと見守っていました。
チョウかな?ガかな?
スタッフにも教えてくれたので、
プラカップでキャッチ!
▼こんな感じで捕まえて近くで観察できます。
(夢中になっていたスタッフ…
実際の写真が残っていなくてすみません!)
調べてみたら、
年少チームの発見したちょうちょは、
羽を開いてとまるタテハチョウの仲間でした!
小学生のお姉ちゃんが、
2、3歳チームにも見せてくれました。
カップを開くとゆっくり飛び立っていきましたね。
お姉ちゃん、次はシロツメクサにロックオン!
花冠を作りたい!
スタッフにやり方を教わって…
自己流にアレンジを加え次々に花を追加していきます。
できあがったのは…素敵なブーケ!
▼最初に紹介した小さな小さな花、
キュウリグサもワンポイントに。
▼さらに改良。黙々と集中…。
水を使っていた2、3歳チームのあそびに心惹かれた様子…。
袋に木の実と花を入れて、水もタンクから入れて…
素敵な水中花ができたね!
袋をもむと、ヤブヘビイチゴの実からつぶつぶが水に溶け出します。
木の実や草の水の中での動きを、
じっと見ていたね。
▼見てー!!
▼すてきだね!
▼さっきお姉ちゃんが捕獲していたダンゴムシ。
指先で…捕まえた!
最後に、「タケノコを見たい!」とのリクエストで、スタッフと姉妹の3人で竹林へ。
もう一度森のトンネルを通ります。
夕空でさらに暗くなったトンネルでしたが、
繋いだ手に緊張はもうありません。
「うしねこ、いたー!」
ねこさんとも再会し、楽しくトンネルの道を往復したのでした。
▼タケノコ!
スタッフが下見に来たとき小さかったタケノコは、
思わず二度見してしまうほど
立派なミニ竹へと成長していました!
雨後のタケノコ という諺があります。
雨の後はタケノコがよく育つ、
という意味ではなく、物事が次々に現れることのたとえだそうです。
遊具のない野外は、
一見何もない場所かもしれません。
でも、自然のままの空間にいると、
雨後のタケノコのようにあそびがどんどん生まれています。
そこここに、すてきなものがあふれていて、
これもしたい、あれも楽しそう
次は何してあそぼう!?
と迷ってしまうほど。
これからが本番!とばかりに
終わりの時間にエンジンフル稼働になっている
子どもたちの姿が、そう物語っていました。
またあそぼうね!!
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