*今回の記事はややグロ内容を含んでおります。画像はありませんが、苦手な方はご注意くださいませ。
昨日はイスラム界最大のイベント、犠牲祭。
神様への生け贄として生きた羊を捧げ…
と言うと大変おどろおどろしいのですが、簡単に言ってしまえば各家庭でフレッシュな羊を捌いて食べる羊肉バーベキュー祭り。
日本でいうところの正月みたいなもので、2、3日ほど前から休暇に入り帰省ラッシュも始まりました。
犠牲祭前には街の外れに羊市が立ち、
地方からわざわざ取寄せたと思われる生きた羊たちでバスの荷物室が一杯になります。何より羊が優先されるため、遠方からバスに乗ってやって来るうちの花は乗車権を与えてもらえず、毎年の犠牲祭にはモロッコの日本人花屋も犠牲になるのが恒例となっております。
犠牲祭前日。
たまたま通りかかった羊市は
あいにくの天気にもかかわらず、買い出しに来たお父さんたちでごった返していました。
こちらでは只今商談真っ最中の様子。
今年は降雨量が少なかったため価格に餌代が上乗せされているらしく、例年よりもちょいと高めの、Mサイズ一頭一万八千円前後。大切なお祭りなのでニワトリで代用する訳にもいかず、お父さん、家族のために値段交渉を頑張ります。
さて天気が心配された昨日でしたが、羊の解体が始まる午前10時頃には見事に晴れ間が見え始めました。
さすが、神様主催のバーベキュー大会は天気の心配がいりません。
イスラム教徒でないわたくしはもちろん通常勤務です。でもせっかくのめでたいお正月なので朝食は大家さん一家と一緒に頂きました。が、その後の解体見物の誘いには
ワタシ日本人。
ヒツジマツリ、関係ナイネ。
さらりと且つ断固拒否。
作業開始の前にさっさと出勤してしまおうとドアに手をかけました。
すると
ヒィィィィィィィィ~
ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ~
昨晩チラリと見てしまった大家さんちのヒツジたちの悲鳴だと思われます。これよりテラスにてバーベキューメイン材料摘出の儀式が執り行われてしまう模様。
動くに動けずその場でしばらく固まっていると、やがて静寂が訪れました。
終わったのか?
外へ出てみるとドアの前には
血が!血が!血が!
テラスを見ると、
首が!首が!首が!
しかも洗濯ロープには
アミアミ!ブツブツ!ビロビロ!ニョロニョロ!ブラブラ!
私がいつもTシャツ干してるとこにキモい物がいっぱいぶら下がってますよ!
ものすごくフレッシュなのは見て分かるんですが、
全然バーベキュー大会っぽくないんですけど!
慌ててチャリで出動したものの
既にあちこちで頭部のバーベキューが始まっており、転がっている無数の首にドキドキしながら店に向かいました。
日本のみなさま、
犠牲祭という名の羊肉バーベキュー祭りは、我々とは若干材料の調達方法が異なるため、参加ご希望の際は調理が終わってからの出席を強くお勧めします。
あ、くどいようですがお肉はものすごくフレッシュで美味なんですのよ。
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間もなく式が始まろうとしている教会前です。
馬車も既にスタンバイして
参列者も続々と集まってきました。
やはりモロッコのものとはまた違った雰囲気のフランス人結婚式。
モロッコ式を「賑やかできらびやか」とするならば、フランチスタイルは「甘美で華やか」といったところでしょうか。
マダムのお召し物も映画のワンシーンのようでとても素敵です。
未だ作業着のままの私は会場の景観を損ねないよう、モロッコ人のギャラリーに混じって遠くから見守ります。
楽しく歓談する参列者達を眺めていたら、ある男性の胸元に目が留まりました。よく見ると親族と思われる数人の男性にはバラの、花嫁を待つ新郎の胸にはスペシャルバージョンのブートニアが。
あ、私が作った物だ!
当店でオーダーして頂いたわけですから当たり前と言えばそれまでですが、考えてみれば、普段は式の前に退散してしまうので、こうして主役と共に自分の作品を見るのは初めてのことだったのです。
思わず胸がいっぱいになり、
ひたすら新郎のブートニアを凝視し続けました。
そしてほどなく集まった人々から歓声が上がり、一台の車が見えて来ました。
いよいよ新婦の到着です。
ああ!あれは!
私のブーケ!
結構距離があったにもかかわらず、車が入ってきた瞬間、まるでそこだけフォーカスされたように目に飛び込んできた花嫁のブーケ。
ああ!私のブーケが!
私のブーケ…‼
思わず涙がこぼれました。
私のブーケが今、お嫁にゆきます。
送り出すお父さんの胸には私のブートニア、新婦に付き添う女の子には私のガーランド。
私の花でいっぱいの結婚式。
モロッコの孤島のようなエッサウィラで、花を確保し、
悪ガキの野次にも負けず泥だらけになって緑を運び、
深夜までかかってそれを全て洗い、
大量の花を水揚げし、
その合間に自転車で右往左往して普段の仕事をこなした上、
徹夜でオーダーの品々を作り上げ、
最終的に限られた時間の中で予定通り全てのデコレーションをひとりでやり遂げた、
そのフィナーレでこんな美しい光景を見られるとは。
感動でただただ涙が止まりません。
私はこの仕事に出逢うためにモロッコに来たのかもしれない。
エッサウィラで花屋は私の天職だったのかもしれない。
その瞬間思いました。
大学3年の春休みにモロッコで胸を掴まれたあの思いがこんな所へ繋がる運命だったなんて。人生とは本当にわからないものです。
フランス人カップルの人生において特別なこの日、モロッコの日本人花屋の人生においても間違いなく特別な日になりました。
彼らのお陰で私は、
どんな事だって可能なんだという自信と
花屋という仕事に対する誇り、
そして天職に出逢えた喜びを手に入れることができたのですから。
今の私は最強です。
幸せな結婚式をありがとう。
この日の気持ちは一生の宝物にします。
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馬車も既にスタンバイして
参列者も続々と集まってきました。
やはりモロッコのものとはまた違った雰囲気のフランス人結婚式。
モロッコ式を「賑やかできらびやか」とするならば、フランチスタイルは「甘美で華やか」といったところでしょうか。
マダムのお召し物も映画のワンシーンのようでとても素敵です。
未だ作業着のままの私は会場の景観を損ねないよう、モロッコ人のギャラリーに混じって遠くから見守ります。
楽しく歓談する参列者達を眺めていたら、ある男性の胸元に目が留まりました。よく見ると親族と思われる数人の男性にはバラの、花嫁を待つ新郎の胸にはスペシャルバージョンのブートニアが。
あ、私が作った物だ!
当店でオーダーして頂いたわけですから当たり前と言えばそれまでですが、考えてみれば、普段は式の前に退散してしまうので、こうして主役と共に自分の作品を見るのは初めてのことだったのです。
思わず胸がいっぱいになり、
ひたすら新郎のブートニアを凝視し続けました。
そしてほどなく集まった人々から歓声が上がり、一台の車が見えて来ました。
いよいよ新婦の到着です。
ああ!あれは!
私のブーケ!
結構距離があったにもかかわらず、車が入ってきた瞬間、まるでそこだけフォーカスされたように目に飛び込んできた花嫁のブーケ。
ああ!私のブーケが!
私のブーケ…‼
思わず涙がこぼれました。
私のブーケが今、お嫁にゆきます。
送り出すお父さんの胸には私のブートニア、新婦に付き添う女の子には私のガーランド。
私の花でいっぱいの結婚式。
モロッコの孤島のようなエッサウィラで、花を確保し、
悪ガキの野次にも負けず泥だらけになって緑を運び、
深夜までかかってそれを全て洗い、
大量の花を水揚げし、
その合間に自転車で右往左往して普段の仕事をこなした上、
徹夜でオーダーの品々を作り上げ、
最終的に限られた時間の中で予定通り全てのデコレーションをひとりでやり遂げた、
そのフィナーレでこんな美しい光景を見られるとは。
感動でただただ涙が止まりません。
私はこの仕事に出逢うためにモロッコに来たのかもしれない。
エッサウィラで花屋は私の天職だったのかもしれない。
その瞬間思いました。
大学3年の春休みにモロッコで胸を掴まれたあの思いがこんな所へ繋がる運命だったなんて。人生とは本当にわからないものです。
フランス人カップルの人生において特別なこの日、モロッコの日本人花屋の人生においても間違いなく特別な日になりました。
彼らのお陰で私は、
どんな事だって可能なんだという自信と
花屋という仕事に対する誇り、
そして天職に出逢えた喜びを手に入れることができたのですから。
今の私は最強です。
幸せな結婚式をありがとう。
この日の気持ちは一生の宝物にします。
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決戦の時を迎えました。
全ての準備は整っています。
あとは搬入と最終的な仕上げのみ。
が、最後まで何処に敵が潜んでいるのかわからないのがモロッコです。
1時間の仮眠と着替えを済ませリフレッシュした気分で店に戻ると遠くの方からなにやら聞こえてきました。
パカパカパカ…パカパカパカ…
この音はもしや…
‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼
ついに馬車とのご対面です。
夢にまで見たこの時がついにやって来ました。
ドアを開けると…
おお‼馬が‼
こ、こ、こ、こ、これは‼
なんと
特別仕様車は何処へ?
もう何でもいいです。
今日はこんな事に驚いている時間すら
ありません。とりあえずは新婦のブーケ、
新郎及び親族のブートニア、
新婦に付き添う女の子用の花飾り
をホテルまでお届けに。
一応昨日生けておいたホテル内の他の花も最終チェックしておきます。すると、あら大変。BARの花瓶から水が漏れているではありませんか。新しい物を持ってくる時間もないので、厨房でもらってきたペットボトルを花瓶の中にセッティングして事なきを得ました。
さあ、お次は教会です。
作品の運搬だけはさすがに自転車では無理なので、ノンタンの仮のお父さんであるクリストフさんにお願いして車を出してもらうことに。
ちゃちゃっと教会終了。
それが終わると今度は店へ戻って馬車のデコレーションです。 現物を見ないで作ったんですから、少々違和感があるのは致し方ありません。
この馬車だと分かっていれば、もう少しやりようがあったのですが、時間が迫っているので今更悔やんでもすでに遅し。完成させるのが最優先なので、ベールを付けたり花を足したりして簡単に仕上げにかかります。
ここまでは順調、順調。
と、突然足元に何かまとわりつくような気配を感じました。
ノンタンが‼
何故ここに⁈
心配して見に来てくれた??
否。否。否。
なんと!
これから使う大切なバラを‼
食べ尽くしそうな勢いで貪ってます‼
きゃあぁぁぁぁぁぁぁ‼
いやぁぁぁぁ‼やめてぇぇぇぇぇぇ‼‼
ノンタンとの攻防戦で体力を激しく消耗した私は、最後の力を振り絞ってチャリで披露宴会場へ。これでが終われば全て終了です。
あと一息だ。頑張れ、自分!
そして披露宴会場全テーブル終了!
夢中で駆け抜けたので、本当に終わったんだか未だ途中なのか意識が混濁していますが、ふと時計を見るとそろそろ結婚式の時間ではないですか。
どうせなら花に囲まれる二人を見て、任務完了といきたいところです。
というわけで、
さぁ、いざ教会へ!
続きは後ほど!
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ついに結婚式前日がやってきました。
明日はとにかく時間との闘いになるでしょう。ひとりで賄うためには今日中に全てのデコレーションをあらかじめ作っておかなければなりません。
とその前に。
定期契約していただいている各ホテル、レストランの定期装花もありました。式の翌日は疲労困憊で動けなくなっていることが予想されますので、全て持ちのいい花に変えておいてしまうことにします。
とーこーろーで。
馬車は?馬車は⁈馬車は‼
ほんと当日とか勘弁してください。馬車に掛かりきりになってる余裕なんてありません。サイズと形ぐらい見ておきたいとあれ程言いましたのに。
一応高級5ッ星ホテルからの依頼なのでこんなので予想してますが、
こんなのかもしれないし、
ひょっとしたらオープンタイプ?
どんなの作らせてるのか全く検討がつきません。だってエッサウィラの馬車ってこんなですよ?
ホテルの担当者に電話しましたが、全く繋がらず。他のスタッフに緊急だから頼むから馬車を見せてほしいとお願いしたところ
馬車は今田舎です。馬主がめんどくさいから明日にしてくれと言っています。明日の朝、貴店に馬車を行かせますので、その場でちゃっちゃとやっちゃって下さいとのことです。
ああああああああぁぁぁぁ…………。
想定内。
もう適当にやっておきます。
さて。
ホテル、水揚げ、予約のレストラン分その他諸々の仕事を片付けて結婚式準備に取り掛かった時には既に午後8時を回っていました。今夜は間違いなく徹夜でしょう。本日もBGMはもちろん80~90年代懐かしのジャパニーズヒットメドレー(含む大泉洋)。ノリノリの音楽と共にすごいスピードで作り進めていくと、ある事に気づきました。
店が狭すぎて、出来た作品を置くスペースがないんですけど!
ん?
おお
!
竹を留めている頑丈な針金を切るのに手こずり解体に20分も要しました。
忙しい深夜に何故か関係ない物を作っている自分が何だか愉快でたまりません。
これはもう完全にランナーズハイ。
モロッコでひとり走り続ける日本人ランナーの全力疾走は翌朝7時半まで続き、気づいた時にはもう外はすっかり明るくなっていました。
あまりにも気分が高揚しているので、
このまま寝ないで、ということもできましたが、たとえ一時間でもベットで寝ているのと寝ていないのとでは判断力、注意力、集中力の点で格段に差が出てくることは間違いありません。ここは無理にでも帰宅しておいた方が賢明でしょう。
1時間半後には最終決戦が待っています。ここまでひとりで頑張ったのですから最後まで何とかやり遂げたい。
モロッコの神様、トラブルが起きないように見張っていて下さい。
日本の神様、私の身体が壊れてしまわないようにお守り下さい。
フランスの神様、お二人が最高の日を迎えられる様にどうか力を貸して下さい。
神様の世界にもいろいろあるとは思いますが、何卒この一日は宗教界特別コラボでよろしくお願いします。
あと2時間でついに馬車‼…か?
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明日はとにかく時間との闘いになるでしょう。ひとりで賄うためには今日中に全てのデコレーションをあらかじめ作っておかなければなりません。
とその前に。
定期契約していただいている各ホテル、レストランの定期装花もありました。式の翌日は疲労困憊で動けなくなっていることが予想されますので、全て持ちのいい花に変えておいてしまうことにします。
とーこーろーで。
馬車は?馬車は⁈馬車は‼
ほんと当日とか勘弁してください。馬車に掛かりきりになってる余裕なんてありません。サイズと形ぐらい見ておきたいとあれ程言いましたのに。
一応高級5ッ星ホテルからの依頼なのでこんなので予想してますが、
こんなのかもしれないし、
ひょっとしたらオープンタイプ?
どんなの作らせてるのか全く検討がつきません。だってエッサウィラの馬車ってこんなですよ?
ホテルの担当者に電話しましたが、全く繋がらず。他のスタッフに緊急だから頼むから馬車を見せてほしいとお願いしたところ
馬車は今田舎です。馬主がめんどくさいから明日にしてくれと言っています。明日の朝、貴店に馬車を行かせますので、その場でちゃっちゃとやっちゃって下さいとのことです。
ああああああああぁぁぁぁ…………。
想定内。
もう適当にやっておきます。
さて。
ホテル、水揚げ、予約のレストラン分その他諸々の仕事を片付けて結婚式準備に取り掛かった時には既に午後8時を回っていました。今夜は間違いなく徹夜でしょう。本日もBGMはもちろん80~90年代懐かしのジャパニーズヒットメドレー(含む大泉洋)。ノリノリの音楽と共にすごいスピードで作り進めていくと、ある事に気づきました。
店が狭すぎて、出来た作品を置くスペースがないんですけど!
ん?
おお
!竹を留めている頑丈な針金を切るのに手こずり解体に20分も要しました。
忙しい深夜に何故か関係ない物を作っている自分が何だか愉快でたまりません。
これはもう完全にランナーズハイ。
モロッコでひとり走り続ける日本人ランナーの全力疾走は翌朝7時半まで続き、気づいた時にはもう外はすっかり明るくなっていました。
あまりにも気分が高揚しているので、
このまま寝ないで、ということもできましたが、たとえ一時間でもベットで寝ているのと寝ていないのとでは判断力、注意力、集中力の点で格段に差が出てくることは間違いありません。ここは無理にでも帰宅しておいた方が賢明でしょう。
1時間半後には最終決戦が待っています。ここまでひとりで頑張ったのですから最後まで何とかやり遂げたい。
モロッコの神様、トラブルが起きないように見張っていて下さい。
日本の神様、私の身体が壊れてしまわないようにお守り下さい。
フランスの神様、お二人が最高の日を迎えられる様にどうか力を貸して下さい。
神様の世界にもいろいろあるとは思いますが、何卒この一日は宗教界特別コラボでよろしくお願いします。
あと2時間でついに馬車‼…か?
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さぁ式の前々日です。
これまでの経験上、2日前はゆっくり休んでおかないと当日疲れが残っている事が多いので、今日は早い帰宅を目指して、できる所からちゃっちゃと済ませてしまう事にします。
花が届くかはまだ未定なので、
とりあえず別件のレストランの準備を。
これであとは花を挿すだけです。
結婚式当日のご予約でしたが、事情を話して日時を変更してもらいました。
モロッコに住んでいる外国人は、
こういう時に融通がきくので助かります。
準備も終わり一息ついていると
なんと3業者のうちのふたつから花到着。
し・か・も全て注文通りではありませんか!
白の代わりに黄色いれといたよ
ユリじゃなくてヒマワリにしちゃったからね
なんていつものような勝手な変更もなく、しっかりきっちり注文通り。雑な梱包と運搬で既に100本あまりの首が折れているのは想定内。
だってこんなのにギューギューに包まって来るんですから。
艶出しスプレーは忘れちゃったみたいだけど、やれば出来るじゃないですか!素晴らしい!(あ、モロッコではこれ、大絶賛レベルですからね。)
さて、2000本近くある花の水揚げなのでここは一気に終わらせてしまいたいところ。が、3分の1程終わったところで披露宴会場のホテルから電話が。
結婚式のことで例のカップルが話したいそうです。今すぐ来て下さい。
何か変更でもあったのか?
ままま、まさかキャンセルじゃないですよね?
店内に入りきらず外に出しっぱなしになっている花や資材を何とか全部中に入れて、急いでホテルまでチャリを走らせました。
息を切らせてロビーへ行くと、
店で話をしたいとおっしゃるので
私たちはタクシーで一緒に店まで戻ることに。
店に着くと新婦が一言。
見ておきたかったの!お花!
‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼
それだけですか‼
じゃあ、タクシーで勝手に来ていただいてもよろしかったのに!
でもそれほど楽しみにしてくれているというのは、花屋にとっては大変光栄な事。大切な仕事を任されているのだと気持ちが引き締まる思いでした。頑張って素敵なデコレーションにしますよ!
なんたって新婦が美女ですから!
それからはひたすら残りの水揚げ作業。
80~90年代懐かしのジャパニーズヒットメドレーの絶叫(何故か大泉洋含む)によって作業のスピードアップを図りつつ、午後10時半、めでたく全て無事終了!
おおおおー!お疲れ、自分!
今日はもう帰る!
と思ったのもつかの間。
…。自転車忘れた…。
タクシーが拾えなかったので
仕方なく徒歩でホテルまで取りに戻りましたとさ。
やっぱりモロッコの花屋は仕事が無駄に多い…。とほほ。
ところで。
馬車はどうなったのよ?
作り終わってないのか?忘れているだけなのか⁇
未だ見ぬ馬車に想いを馳せて。
式まであと2日!
馬車見たいんですけど!
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これまでの経験上、2日前はゆっくり休んでおかないと当日疲れが残っている事が多いので、今日は早い帰宅を目指して、できる所からちゃっちゃと済ませてしまう事にします。
花が届くかはまだ未定なので、
とりあえず別件のレストランの準備を。
これであとは花を挿すだけです。
結婚式当日のご予約でしたが、事情を話して日時を変更してもらいました。
モロッコに住んでいる外国人は、
こういう時に融通がきくので助かります。
準備も終わり一息ついていると
なんと3業者のうちのふたつから花到着。
し・か・も全て注文通りではありませんか!
白の代わりに黄色いれといたよ

ユリじゃなくてヒマワリにしちゃったからね

なんていつものような勝手な変更もなく、しっかりきっちり注文通り。雑な梱包と運搬で既に100本あまりの首が折れているのは想定内。
だってこんなのにギューギューに包まって来るんですから。
艶出しスプレーは忘れちゃったみたいだけど、やれば出来るじゃないですか!素晴らしい!(あ、モロッコではこれ、大絶賛レベルですからね。)
さて、2000本近くある花の水揚げなのでここは一気に終わらせてしまいたいところ。が、3分の1程終わったところで披露宴会場のホテルから電話が。
結婚式のことで例のカップルが話したいそうです。今すぐ来て下さい。
何か変更でもあったのか?
ままま、まさかキャンセルじゃないですよね?
店内に入りきらず外に出しっぱなしになっている花や資材を何とか全部中に入れて、急いでホテルまでチャリを走らせました。
息を切らせてロビーへ行くと、
店で話をしたいとおっしゃるので
私たちはタクシーで一緒に店まで戻ることに。
店に着くと新婦が一言。
見ておきたかったの!お花!
‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼
それだけですか‼
じゃあ、タクシーで勝手に来ていただいてもよろしかったのに!
でもそれほど楽しみにしてくれているというのは、花屋にとっては大変光栄な事。大切な仕事を任されているのだと気持ちが引き締まる思いでした。頑張って素敵なデコレーションにしますよ!
なんたって新婦が美女ですから!
それからはひたすら残りの水揚げ作業。
80~90年代懐かしのジャパニーズヒットメドレーの絶叫(何故か大泉洋含む)によって作業のスピードアップを図りつつ、午後10時半、めでたく全て無事終了!
おおおおー!お疲れ、自分!
今日はもう帰る!
と思ったのもつかの間。
…。自転車忘れた…。
タクシーが拾えなかったので
仕方なく徒歩でホテルまで取りに戻りましたとさ。
やっぱりモロッコの花屋は仕事が無駄に多い…。とほほ。
ところで。
馬車はどうなったのよ?
作り終わってないのか?忘れているだけなのか⁇
未だ見ぬ馬車に想いを馳せて。
式まであと2日!
馬車見たいんですけど!
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さて、通常業務をこなしながらひとりで結婚式のトータルデコレーションをするという、富士山5合目でキャラ弁100人分を作るかのごとく、いやある意味それ以上に過酷なミッションを受けたモロッコの花屋。
まず最初にした事は何か。
デザイン案とか計画表の作成ですよね?
ああ、デザイン案とか計画表ね。もちろんそんなものはすっ飛ばします。どうせ注文通りに来ないんですから考えるだけムダです。届いた花を見て決めます。冷蔵庫の残り物でおかずを作る、あの感覚です。
なので、まず最初にした事は
白っぽい花の発注。
とりあえず白っぽい花です。花が無くてはお話になりません。
手に入らないのは困るので、もちろん一週間位前から花は確保しておいたんですよね?
ああ、一週間前からきっちり計画を立ててね。もちろんモロッコ8年目ともなるとそんな無駄な事はしませんよ。業者がギリギリにしか動かないなら、こっちもギリギリにしか動きません。前もって予約なんかしたらかえって忘れられて危険です。
したがって発注は式の3日前。
3都市3業者に分けて明日か明後日とお願いして注文しました。こうしておけば、どれかは手に入るでしょう。どれも届かない場合は、またその時に考えることにします。
そして次が、
披露宴会場で使用するテーブル用の花器の調達です。店にあるストックの中で一番数が多いものを使うことにしたとしてもあと4つ足りません。購入したのは随分前で既に在庫はないだろうし、取り寄せなんてこれまでの経験から期待できないのはわかっています。全て新規購入という手もありますが経費はかかるし、かと言って手作りとなると仕事量が増える。
100円ショップで買えばいいんじゃないの?
とか言わないでくださいよ。ここは富士山5合目なんですから。富士山5合目に100円ショップがありますか?
はて、どうしたものか?
頭を悩ませていた同じく式の3日前。
ダメ元で店まで行ってみると、目の前に信じ難い光景が。
おお、神よ!
これこそが私が求めていた花瓶!
しかもきっかり4つあるではありませんか!
若干欠けてはいるものの、文句は言ってられません。花で隠せば何とかなるでしょう。これで花器はオッケーです。
そして最後が緑の確保。葉っぱは注文も出来るのですが、種類が少なく南国チックなものが多いため、より結婚式らしいものを手に入れなければなりません。が、自転車で山へ行く時間もなければ、行ったところで運べる量にも限界がある。どこかの御宅に頼むにしても大量には無理でしょう。
ホームセンターで安く売ってるじゃない。
とか言わないでくださいよ。ここは富士山5合目なんですから。富士山5合目にホムセンがありますか?
はて、どうしたものか?
頭を悩ませていたやはり式の3日前。
自転車を走らせていると目の前のゴミ捨て場に信じ難い光景が。
おお、神よ!
これこそが私が求めていた葉っぱ!
しかも山のようにあるではありませんか!
下校中の悪ガキどもに汚ねぇ~とバカにされてもなんのその。回収に来た清掃車に待ったをかけ、3回に分けて何とか店まで運びました。
アブラでギトギトですが、文句は言ってられません。
結局他の業務もあったので全て洗い終わるのに夜中の2時までかかりましたが、ほらこの通り。
これであとは花がくれば万事オッケー。が、ただひとつ気がかりな事が。
馬車はどうなった?
新しいの作らせて出来上がり次第見せてくれるって話なんですが。まだなのか?大丈夫なのか?
こんな状態で式まであと3日!
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花屋というのは小綺麗で楽チンな仕事に見えるかもしれません。
が実際は
手を傷だらけにしながら下処理をし、
見たこともないような気持ち悪い虫を取り除き、寒い中バケツに手を突っ込んで水揚げをし、腰痛と格闘しながら重い花瓶を運び、鉄材などで爪の間を真っ黒にしながら花をいけるための土台を作る。花に触れるよりもこういった作業に費やされる時間の方がずっとずっと多いのです。その仕事量はおそらく皆さんの想像以上でしょう。
そしてエッサウィラの花屋の場合、次のような問題を常に抱えています。
1:花は注文通りの種類、色、数量で指定の日時に届かない。確認しても適当に答えるため、いつ何が来るのか到着するまで分からない。
よって仕入先を数カ所に分けて何度も発注しなければならない。
2:届いても汚い。咲いているか折れていて使い物にならない。
よって使える花にするための作業が増える。
3:ブーケに使えそうな緑は遠くの山まで行かないと生えていない。
よって人様のお庭からドロボウ、はマズイので少し頂けるようお願いするかゴミ箱を漁る。
4:花瓶も資材もまともな物が手に入らない。
よって700km日帰り出張か自作するしかない。
と、いうことはどういうことか。
ただでさえ花屋は仕事量が多いのに
エッサウィラの花屋は
さらに無駄に仕事が多い
ということになります。
で、
そんな苦労を微塵も見せずにオシャレ花屋を気取る当店に、先月パリの素敵なカップルから結婚式のトータルデコレーションをして欲しいとの依頼がありました。
ホテルの披露宴会場はもちろん、
教会(依頼時の参考写真。最後を除く。)
新婦のブーケ、
新郎、親族のブートニア、
新婦に付き添う女の子用のガーランド
そして馬車。
イマイチよくわからない方のために、これがどれ位大変なことか簡単に言うと
富士山の5合目で素敵なキャラ弁100人分作ってください。(あ、ガスないから薪拾って火おこしてね。もちろん材料も自分で調達だよ
)
とオーダーされた感じです。
しかもひとりで、です。
お分かりになります?
大変そうな雰囲気伝わりましたかしら。
もちろん店は通常営業、契約ホテル、レストランのお仕事もいつも通り。さらにこの日は別のレストランからの注文も頂いております。人手があればなんて事ないような業務でも全てひとりでやるとなると話は別です。しかも、何度も言いますがここはモロッコ、エッサウィラ。あれこれと計画を立てたり、人を雇ったところで「出来るかどうかは神様次第」と言い訳される特異な場所です。
さあ、モロッコ8年目の花屋はどうしたか?
次回へ続く!
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が実際は
手を傷だらけにしながら下処理をし、
見たこともないような気持ち悪い虫を取り除き、寒い中バケツに手を突っ込んで水揚げをし、腰痛と格闘しながら重い花瓶を運び、鉄材などで爪の間を真っ黒にしながら花をいけるための土台を作る。花に触れるよりもこういった作業に費やされる時間の方がずっとずっと多いのです。その仕事量はおそらく皆さんの想像以上でしょう。
そしてエッサウィラの花屋の場合、次のような問題を常に抱えています。
1:花は注文通りの種類、色、数量で指定の日時に届かない。確認しても適当に答えるため、いつ何が来るのか到着するまで分からない。
よって仕入先を数カ所に分けて何度も発注しなければならない。
2:届いても汚い。咲いているか折れていて使い物にならない。
よって使える花にするための作業が増える。
3:ブーケに使えそうな緑は遠くの山まで行かないと生えていない。
よって人様のお庭からドロボウ、はマズイので少し頂けるようお願いするかゴミ箱を漁る。
4:花瓶も資材もまともな物が手に入らない。
よって700km日帰り出張か自作するしかない。
と、いうことはどういうことか。
ただでさえ花屋は仕事量が多いのに
エッサウィラの花屋は
さらに無駄に仕事が多い
ということになります。
で、
そんな苦労を微塵も見せずにオシャレ花屋を気取る当店に、先月パリの素敵なカップルから結婚式のトータルデコレーションをして欲しいとの依頼がありました。
ホテルの披露宴会場はもちろん、
教会(依頼時の参考写真。最後を除く。)
新婦のブーケ、
新郎、親族のブートニア、
新婦に付き添う女の子用のガーランド
そして馬車。
イマイチよくわからない方のために、これがどれ位大変なことか簡単に言うと
富士山の5合目で素敵なキャラ弁100人分作ってください。(あ、ガスないから薪拾って火おこしてね。もちろん材料も自分で調達だよ
)とオーダーされた感じです。
しかもひとりで、です。
お分かりになります?
大変そうな雰囲気伝わりましたかしら。
もちろん店は通常営業、契約ホテル、レストランのお仕事もいつも通り。さらにこの日は別のレストランからの注文も頂いております。人手があればなんて事ないような業務でも全てひとりでやるとなると話は別です。しかも、何度も言いますがここはモロッコ、エッサウィラ。あれこれと計画を立てたり、人を雇ったところで「出来るかどうかは神様次第」と言い訳される特異な場所です。
さあ、モロッコ8年目の花屋はどうしたか?
次回へ続く!
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結婚式が無事終わりました。
たくさんの奇跡のおかげで
モロッコでは考えられないくらい
全てのことがスムーズにいきました。
とりあえず、今はゆっくり休みます。
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たくさんの奇跡のおかげで
モロッコでは考えられないくらい
全てのことがスムーズにいきました。
とりあえず、今はゆっくり休みます。
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マリオです。こんにちは。
3日朝にモロッコを発ち、5日に無事に帰国いたしました。
ネットの接続の事情でブログがなかなか更新できず…あっというまにモロッコを発ってもうすぐ1週間!!
早速マダムのブログを見てみると、3日の朝、エッサウィラ発マラケシュ行のバスに乗ったときのことが書いてありました。
この記事の写真を見て思い出したのですが、この時、私が乗ったバスの中でこんなことが…。
マダムとお別れをし、バスに乗り込み席に着くと間もなく、発車時刻になり合図なしにバスが動き出しました。
ふと、マダムの方を見ると、外から私に手を振ってくれていて、バスが動き出すとマダムも自転車でバスを追いかける体制に入りました。
その時です。
私の前の座席にいたイギリス人の老夫婦が、
“Stop, driver!! Stop!! Stop!!”
と言い始めました。
私は理由がわからずポカーンと見ていました。
周りの人たちも何があったのかわかっていないようでしたが、それでもバスは止まらなかったため、老夫婦に便乗して口々に“Stop!!”と言い出しましたが、それでもドライバーはバスを止めません。
すると、その老夫婦はあわてて私にこう言うのです。
「お前の友達が私たちを追いかけているよ。何か渡し忘れたに違いない、バスを止めないと!」
そしてひたすらバスを止めようとするのです。
(ちがうよ!!ていうか、困った!!!)
一応彼らが必死だったので、停車必要はないことを失礼ないように説明しなくては!とは思ったものの、突然でかつ予想外の展開に冷や汗が……
しかし幸いドライバーがバスを止めなかったので、大きなトラブルにはならなかったのですが、
すっかり忘れていたこの出来事を、マダムがアップした写真を見たら笑ってしまいました。
3日朝にモロッコを発ち、5日に無事に帰国いたしました。
ネットの接続の事情でブログがなかなか更新できず…あっというまにモロッコを発ってもうすぐ1週間!!
早速マダムのブログを見てみると、3日の朝、エッサウィラ発マラケシュ行のバスに乗ったときのことが書いてありました。
この記事の写真を見て思い出したのですが、この時、私が乗ったバスの中でこんなことが…。
マダムとお別れをし、バスに乗り込み席に着くと間もなく、発車時刻になり合図なしにバスが動き出しました。
ふと、マダムの方を見ると、外から私に手を振ってくれていて、バスが動き出すとマダムも自転車でバスを追いかける体制に入りました。
その時です。
私の前の座席にいたイギリス人の老夫婦が、
“Stop, driver!! Stop!! Stop!!”
と言い始めました。
私は理由がわからずポカーンと見ていました。
周りの人たちも何があったのかわかっていないようでしたが、それでもバスは止まらなかったため、老夫婦に便乗して口々に“Stop!!”と言い出しましたが、それでもドライバーはバスを止めません。
すると、その老夫婦はあわてて私にこう言うのです。
「お前の友達が私たちを追いかけているよ。何か渡し忘れたに違いない、バスを止めないと!」
そしてひたすらバスを止めようとするのです。
(ちがうよ!!ていうか、困った!!!)
一応彼らが必死だったので、停車必要はないことを失礼ないように説明しなくては!とは思ったものの、突然でかつ予想外の展開に冷や汗が……
しかし幸いドライバーがバスを止めなかったので、大きなトラブルにはならなかったのですが、
すっかり忘れていたこの出来事を、マダムがアップした写真を見たら笑ってしまいました。










































