遠田潤子『月桃夜』 | 花鞠文庫*

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カズオ・イシグロさん、ノーベル文学賞受賞おめでとうございます!

→『わたしを離さないで』を書いた日の記事

 

 

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先日、「気になってる作家」と書いたのは遠田潤子さんでした。

何から読もうと思いましたが、順当にデビュー作で日本ファンタジーノベル大賞受賞作の『月桃夜』を手にとってみました。

 

 

現代の兄妹と、江戸時代の島の兄妹。二組の物語が交差していきます。

奄美大島の海をカヤックに乗って漂う茉莉香。その艇首に左目の潰れた大鷲が留まる。

その大鷲が語るのは、江戸時代薩摩に搾取されていた奄美大島に生きたヤンチュ、ヒザと呼ばれる労働者の兄妹の物語。

 

島の神、魂、精霊、自然そして人間。

島の独特な空気をはらむ文章は、精錬されていて時にどぎつい。

私には人物たちに感情移入するタイプの小説ではなかったけれど、小説世界にぐいぐい連れていかれた時間でした。デビュー作だからか荒削りだけど、それはそれで気にならない。

期待以上の作家でした。

 

 

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突然ですが、カールはカレーあじが好きです。

 

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チーズあじと、うすあじのみになっちゃうんでしょ?

カレーあじ、これで最後かな・・・。頑張って探してみようかな。