(株)HANAの久世直子です。
久しぶりにスッキリと晴れ上がった5月上旬の朝。
少し出遅れたため、自転車で事務所に急いでいたときのこと。
大勢の若者たちが、いつもの通勤の道を塞いでいたのです。
思わず立ち止まったところ、
その中の一人が、こちらに向かって、
「HANAさん!」と声をかけられたのです。
「エッ?」と思って、改めてじっと顔をみると、
なんと、知り合いの飲食店の経営者であるSさんだったのです。
そういえば、みなさん、お揃いのTシャツ。
明るい笑顔で「おはようございます!」と
一斉に大きな声で挨拶をしてくださいました。
驚いて「なにかあったのですか?」と聞いたところ…
Sさんがおっしゃるには、
緊急事態宣言が発令されて店が休業になった、
従業員には休業手当を支払って休んでもらっている。
でも、根っから働きものの社員たち。
休んでいるのも退屈だし、なにか手持無沙汰。
それで、みんなで相談しあった結果、出てきたアイデアが、
お客様が住んでいらっしゃるこの街をきれいにする。
そのことで、お客様に恩返しをしよう!
ということでした。
今回のコロナ禍では、協力金や雇調金はあるものの、
飲食店の経営者にとっては大打撃です。
従業員のみなさんにとっても、休業補償はあるものの、
将来的には雇用に不安を感じていらっしゃる方も多いと思います。
そんな先の見えない状況の中でも、
みんなで大きなポリ袋を持ち、
笑いながらゴミを拾っていらっしゃる。
その姿に私はなんだか胸が熱くなりました。
できないことを嘆いているばかりではなく、
いま自分たちにできることからはじめる。
その姿勢とパワーに私は感動したのでした。
そのあと、Sさんから、
「まず思いついたのがゴミを拾うことだったのですが。
他になにかお役に立てることはありませんか?」
と質問されたのですが、私にはすぐには返答できませんでした。
地域の役に立つために自分は何をすべきか、
そのことに私自身のアンテナが立っていなかったなあ…。
と改めて感じて、なんだか自分が恥ずかしくなりました。
緊急事態宣言のため店を開けることができない。
働きたいのに、働けない。
この危機的状況に打ちのめされるのではなく、
チャンスとして、プラスに活用する。
これができるのが、Sさんとメンバーのチーム力なのです。
このメンバーなら、コロナが収まった時には
間違いなく大きく成長していける!
私は、そのように確信しました。
世の中は、コロナコロナで気分が落ち込みがちですが、
この方々を見習って私も頑張ろう!
と元気をいただいた一日でした。
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