JWPオフィシャルHPから転載


8月17日(日)後楽園ホール(12時開始) 「JWP-PURE SLAM 2014」

第1試合 JWP VS ZABUN 20分1本勝負 ライディーン鋼&藤ヶ崎矢子&林結愛 VS フェア リー日本橋&山下りな&夏すみれ 以前、ZABUNの代表取締役となっているG AMIが、桜花由美と2人で立ち上げた団体に多 くの選手が加わったことを喜びつつ、新人選手が 入団してこないことを課題に上げていた。しかし 、ZABUNに所属するジュニア選手が増え始め 、JWPと6人タッグで激突するまでになってい る。これは、JWPとZABUNが新人育成に力 を注いでいる証拠でもある。ただし、選手が増え ればいいというものでもない。やはり、入団した 選手たちがしっかりと結果を残していくことも重 要となってくる。そうした意味も込めて組まれた 若手選手による対抗戦。JWPはライディーン鋼 を筆頭に、藤ヶ崎矢子と林結愛がエントリー。一 方、ZABUNからはフェアリー日本橋&山下り な&夏すみれが名を連ねた。やはり、注目される のは、全メンバーの中で唯一、勝ち星がない矢子 。それでなくても
、対戦相手は全員が同期。デビ ューしてから1年と
なる今大会で、何としても初 勝利をマークしたいところだ。また、鋼にとって はザ☆WANTED!?の先輩である阿部幸江が引 退する大会だけに、第1試合でJWPに勝利を呼 び込んで、勢いをつける必要がある。そして、林 は他団体の同世代との戦いがスタートすると言っ ても過言ではない。今後、ライバルとしてしのぎ を削っていく選手たちのことを良く知っておかな ければならないはずだ。これに対し、JWPに乗 り込んでくるZABUN勢はアウェーということ になるが、3人の力を合わすことができれば、そ れがハンデとなることもない。女子プロレスの中 心をいこうとするJWPとZABUNの若手が、 それにふさわしい試合をすることができるのか注 目だ。

第2試合 JWP認定ジュニア&POP認定選手 権 <王者>Sareee VS <挑戦者>ラビット美 兎 4月20日の後楽園ホール大会で、勝愛実を破っ てJWP認定ジュニア&POP王座を奪取したS areee。それから3ヵ月は防衛戦をしていな かったものの、7月27日のディアナ・ラゾーナ川 崎大会で小林香萌を裏投げで下して初防衛に成功 。この日、小林はWAVEの後楽園ホール大会で 小波女王に輝いていただけに、Sareeeにと っては価値ある防衛となった。しかし、JWPで はこの状況を見過ごすわけにはいかない。そこで 、最もJWPジュニアで期待される元王者のラビ ット美兎が挑戦者に名乗りを上げてきた。ただ、 ラビットはSareeeからは未勝利。そのあた りは気になるところだが、当人は全く対策などは 練らず、「自分らしく戦う」と平常心を装ってい る。一方、「このベルトを巻いて自信がついたし 、どんどん防衛したい」と語っているSaree eは、まずは大きな山場を迎えたこと
になる。そ れでも、勝から王座を奪取してラビットの挑戦
を 退ければ、ほぼJWPのジュニアを制圧したも同 然。もちろん、ライディーン鋼をはじめ、藤ヶ崎 矢子、林結愛など、王座を狙ってくる選手はいる ものの、まだラビットの牙城を崩すには至ってい ない。それだけに、Sareeeがラビットを下 せば、JWPジュニア勢に与えるプレッシャーは かなり大きくなると言える。勝が狙っていたJW Pジュニア防衛記録の更新に向けて、Saree eが動き出すことになるのか、それともラビット がその腰にジュニア2冠王座を取り戻すことにな るのか注目だ。

第3試合 30分1本勝負 中島安里紗&里村明衣子&華名 VS 春山香代子& Leon&中森華子 7月13日の板橋グリーンホール大会でDASH ・チサコの挑戦を退けたJWP認定無差別級王者 の中島安里紗。試合後、「これまでは他団体やフ リー選手の挑戦を受けてきたけど、今度はJWP の選手と対戦したい」と発言した。一方で、後楽 園ホール大会では里村明衣子&華名と組むことを 明かし、暗に防衛戦を行なわない意向を示した。 そこで、JWP認定無差別級王座挑戦を視野に入 れた6人タッグマッチが決定。対戦相手には、春 山香代子&Leon&中森華子が選ばれた。しか し、中島は8月8日に開かれた記者会見で「正直 、JWPの中では誰でも良かった。この3人は主 役になれない選手」とバッサリ。これを受け、春 山は「言った言葉を後悔させる」としながらも、 落ち着いてしまったのか、往年の迫力でやり返す ことはなかった。また、中島だけではなく、ラビ ット美兎にも不覚をとってしまったLeonは、 「今
までのプロレス人生の中でもすごい危機的な 状況に
あると自分自身、思っている」と現状を見 つめ、「無差別級王座に返り咲きたい」と決意を 述べた。そして、中森はこの試合を無差別級王座 への足掛かりにしたいとコメント。里村と華名と いう外敵にも闘志を見せた。こうしたJWP内の 事情には無関心な華名は、相も変わらず中島と里 村をバカにしているが、それは春山、Leon、 中森を相手にしていないことも同じ。それは、マ イペースな里村も同様で、意識は中島と華名にあ ることをうかがわせた。ということは、中島がJ WPの選手にハッパをかけていながらも、それが 表に出ていないのか、それとも多くの人に受け入 れられていないのか、それを示した記者会見とな ったとも言える。それだけに、春山、Leon、 中森が中島に対してだけではなく、もっと広くJ WP内での戦いがあることをアピールする必要が ありそうだ。中島はJWP認定無差別級王座挑戦 者査定試合にするつもりはないとも話しており、 里村、華名というアクが強い選手との対戦で、春 山、Leon、中森の中から飛
び出す選手が出て くるの
か注目だ。

第4試合 JWP認定タッグ&デイリースポーツ 認定女子タッグ選手権 30分1本勝負 <王者>コマンド ボリショイ&木村響子 VS <挑 戦者>KAORU&下田美馬 コマンド ボリショイとしてのリアルデビュー記 念日となった6月29日の花やしき座大会で、23周 年記念試合をKAORUと行なったボリショイ。 その試合でKAORUに敗れたこともあって、自 身が木村響子と保持するJWP認定タッグ&デイ リースポーツ認定女子タッグ王座の挑戦者にKA ORUを指名。そこで、kAORUはパートナー に下田美馬を選んで受諾した。過去に、KAOR Uは福岡晶とのコンビでJWP認定タッグ王座を 巻いており、下田も三田英津子とのラス・カチョ ーラス・オリエンタレスで同王座に君臨している 。もちろん、ボリショイはこれまでに6度の戴冠 経験があるタッグの匠であるものの、KAORU &下田だけではなく、パートナーの木村も元々は ヒール選手であり、まさしくヒールに囲まれての 試合となる
。それでなくても、KAORUはヒー ルとして勝負することを公言して
いるだけに、木 村が暴走するようなことがあれば、一気に試合は 過激化することになる。そこで、ボリショイがど こまで試合の主導権を握ることができるのかが大 きなポイント。相手チームや木村が主導するよう なことになれば、チャンピオンチームにとっては 苦しい展開となることが予想される。また、ボリ ショイ、KAORU、下田はキャリア20年を超す 大ベテラン。もちろん、木村が臆することなどは ないはずだが、大一番になればなるほど、経験が モノを言う。まして、そうした相手の隙を突くの が巧いKAORUと下田だけに、木村は常に緊張 感を抱えた試合となることは間違いない。余計に 、ボリショイにかかる負担が増える可能性もある 。自身から挑戦者を指名したボリショイだが、自 分を追い込んでの試合となるだけに、一筋縄では いかない試合となりそうだ。

第5試合 阿部幸江引退試合~タッグマッチ 阿部幸江&KAZUKI VS ジャガー横田&藪下 めぐみ ついに、阿部幸江の引退が現実にやってくる。 2ヵ月前に引退を発表した阿部は、最後の相手と してKAZUKIの名前を上げながらも、「一緒 に組みたいし、戦いたい」と揺れる気持ちを吐露 していた。恐らく、阿部自身も自分の引退のこと だけを考えていたはずだが、そこにはプロレスか ら引退する阿部と、ザ☆WANTED!?から引退 する阿部が混在していたのかもしれない。そこで 、まずはザ☆WANTED!?からの引退試合とい う意味も込めて、KAZUKIと組んで師匠のジ ャガー横田、そして旧友でもある藪下めぐみと対 戦する。もとは、スーパーテラーズというヒール ユニットから派生したWANTED!?だが、スー パーテラーズには藪下も属していた。そのため、 セコンドに付くことも多々あったものの、WAN TED!?が独自路線をいくようになってからは、 どちらかと言えば対戦する機会の方
が多かったか もしれない。ライバル関係を築いていた植松寿絵
&輝優優と同じほど、WANTED!?を知り尽く しているのが藪下と言える。そして、WANTE D!?というよりも阿部とKAZUKIの全てを知 っているのがジャガー。もちろん、デビュー前か ら指導していたこともあるが、ジャガーはJWP に参戦している際も、いつも阿部とKAZUKI のことは気に掛けてきた。18年という決して短く ないキャリアの阿部が、師匠と最後の対戦ができ るのも、ジャガーが現役でいるおかげ。ザ☆WA NTED!?では最後となる試合。ジャガーに対し て、どんな悪知恵を働かせてくるのかも楽しみだ が、吉本女子プロレスJd'から始まったWANT ED!?が、ザ☆WANTED!?へと進化していき 、プロレス界にその名を残してきた集大成を見せ ることができるのか注目だ。

第6試合 阿部幸江引退試合~シングルマッチ 阿部幸江 VS KAZUKI 正真正銘、阿部幸江の引退試合は、KAZUK Iが介錯人を務める。JWPの後楽園ホール大会 で、阿部とKAZUKIがシングルのメインに登 場するのは初めて。阿部の引退記念試合とは言っ ても、2人の夢が叶う瞬間ともなりそうだ。元々 、吉本女子プロレスJd'で正規軍として活動して いた阿部と、早くからヒールとなっていたKAZ UKIが、タッグを組む機会は少なかった。まし て、阿部は欠場がちだったため、リングで対戦す ることもそれほどなかったに違いない。ただ、運 命のいたずらからか、WANTED!?を結成した ことによって、阿部とKAZUKIは切っても切 れない仲へと変貌していく。KAZUKIは一時 、阿部と組むことどころか、交わることすら拒絶 していたこともあったが、なぜかプロレスの神様 はJWPという全く別の世界で2人を引き合わせ 、ザ☆WANTED!?を再結成させた。その後も 、仲がいいのか悪い
のか、ケンカしては仲直りを 繰り返し、気がつけば13年
という月日を過ごして きたことになる。もう、こうなれば阿部の引退試 合の相手がKAZUKIになるのは宿命としか言 いようがない。最後を看取ることの重要さに、K AZUKIはプレッシャーを感じているようだが 、どんな試合になっても、どんな戦いになったと しても、きっとそれは2人が受け入れなければい けないものと割り切るしかない。ただし、阿部と KAZUKIが織りなすものであるならば、それ を否定する人は1人もいない。それほど、2人の 間には特別なものが存在している。欠場ばかりし ていたひ弱だったシンデレラが、自分の失くした 靴=居場所をKAZUKIによって見つけたとき 、バトルシンデレラとなって羽ばたき始めた。そ んな阿部の魂を込めた最後の試合。ただ、それを 見届けることができる幸運を感じながら、観戦す ることが何よりのはなむけとなりそうだ。