外出は厳しく制限されていた。

もし出る時は少なくともモラハラ夫の食事の支度をしておく必要がある。


モラハラ夫が家にいる日に予定があると言うと、まず


「食事はどうするんだ」

と言う。


用意された食事が気に入らないと、食べずにそのまま腕組みをして私の帰宅を待っていた。


聞くと丁寧に気の毒そうに言う。

「美味しくないじゃないか」



すぐ近くにコンビニもスーパーもあるのに、電車で1時間もかかるところに出かけた長男に「弁当を買って帰ってこい」と連絡していたこともある。


外出していると物凄い数のメールや電話をしてくる。

「あなたがいないとみんな困っているじゃないか。早く帰宅してくださいよ」