こんにちは!最近じめじめとした天気が続いていますが、今週も頑張りましょう!

今週のブログは神野、汲田、土橋が担当します。

 

 

一つ目の記事は土橋が担当します。

 

一つ目は、露骨な性的コンテンツのディープフェイク作成が犯罪になることに関する記事です。

この記事では、英国政府の新しい法案により、承諾なく成人の露骨なディープフェイク画像を作成することを犯罪とする予定であると述べられています。さらにこの法律では、そうした画像の作成者には無制限の罰金と前科がつくことに加え、画像を共有した場合には懲役刑も科される可能性があるとされています。この法案は、AI技術を使って有名人の顔をポルノグラフィック映像に合成する行為が増えていることに対処することを目的としていると記事では報じられています。また、画像を共有する意図がなくても、単に被害者に恐怖感や屈辱を与えることだけを目的としていれば処罰の対象となるといい、被害にあった方は、この法律で女性を守る体制が一層強化されると歓迎する一方で、個人の自治やプライバシーに対する重大な違反であると警鐘を鳴らす意見もあります。

 

この内容を受け、はじめに私たちは、「この新法はディープフェイク作成者に刑事罰を科すことで抑止力を持とうとしていますが、実際にどの程度の効果が期待できるでしょうか。」という問いに対し、議論しました。これに対しては、この法案には効果が期待でき、ディープフェイクに関しては十分抑止力となるのではないかという意見が出ました。

 

続いて、「ディープフェイクはフェイクニュースの作成にも悪用される可能性があり、政治的な発言などを捏造するデマ動画は、民主主義の根幹を揺るがしかねません。このようなフェイクニュース対策の観点から、ディープフェイク規制はどうあるべきと考えますか。」という問いに対しては、もう少し法律で厳しいルールを設けるなどして規制をするべきとの意見や、教育でメディアリテラシーを高める必要があるとの意見があがりました。議論を通して、規制をすることに関して肯定的な声が多かったものの、表現の自由との兼ね合いなどからも実際に、こうした法律が効力を持つにはまだ時間がかかるのではないかと感じました。

 

 

二つ目の記事は神野が担当します。

 

二つ目は、ストーンヘンジの地下道路建設に関する記事です。

イギリスでは世界遺産であるストーンヘンジの地下に道路トンネルを建設する計画が浮上しました。なぜなら、地域住民が観光客による交通渋滞に長年悩まされているからです。しかし、世界遺産を著しく侵害する可能性があるとして、建設に対する異議申し立てが高等法院の判事によって却下され、イギリスでも賛否両論分かれています。

 

そこで、私たちは英国民の立場であった場合このプロジェクトへの賛否について話し合いました。賛成派の意見としては、近年オーバーツーリズムが問題視されており、地域住民のためにも地下道路を建設すべきだという意見が出ました。反対に、「ストーンヘンジは重要な歴史的建造物であり、その存在を侵害してはならない。」「交通規制を行うなどして、地下道路を建設する以外の方法を考えるべきだ。」という意見も出ました。

 

次に、日本においてもオーバーツーリズムが問題になっていますが、今後観光業と日常生活を両立していくためにはどのような対応が必要かについて話し合いました。そこでは、法律を厳しくしたり、観光客に入場料を設けたりするなどして人々の生活を守らなければならないという、地域住民を擁護する意見が多数出されました。やはり、観光業ばかりに目を向けるのではなく、きちんと住民の声に耳を傾ける事が大切だと分かりました。

 

 

ここからは汲田が担当します。

 

「池上彰の世界の見方 アメリカ」第2章では、他国の首相や大統領との比較のうえで、“世界のナンバーワン”たるアメリカ合衆国の大統領が国家元首兼行政の長であることをまず理解し、その権限、大統領選の仕組み・流れ・イメージ戦略の重要性について学びました。日本との相違点が多くありゼミ生の着目した点も様々でしたが、大きく分けて次の2種類の意見が見られました。1つは、アメリカ大統領選挙における印象や演説パフォーマンス力の重要性について、そしてもう1つはアメリカ国民の政治や選挙に対する関心度の高さについてです。

 

前者については、候補者の服装によって国民の受ける印象が異なり選挙結果にも影響するという現象に衝撃を受けたゼミ生が多くいたようで、中には「そのようなイメージ戦略は、国のリーダーとして国民を引っ張っていく立場の大統領がその人間力を示すのに有効だ」とする意見もありました。加えて、アメリカと日本とを比較し「日本がアメリカのように、演説の中で国民に対して具体的な政策(誰のために何をするのか)や訴えたい内容をより明示していくべき」とする意見も出ました。

 

後者のアメリカ国民の選挙への高い関心については、「アメリカでは有権者登録が必要でありながらも投票率が(登録不要な)日本に比べて高いということが、選挙や政治への高い関心度を示している」という意見が出ました。同時に、日本側からすると「日本において有権者が貴重な投票権を行使しないのは“もったいない”」と問題視する意見も出ました。また、「内容以外にイメージ戦略を通じて票を得ることもある中、何を投票の最終的な決め手としているのか」と疑問を抱いたゼミ生もいました。

 

上記2種類の他には、大統領権限の制限や、「弾劾」により議会が大統領を辞めさせる権利を持つ点を挙げ、「アメリカ大統領の権限を抑えることで大統領と議会の対等に近い関係につながっており、日本の首相―議会間関係との違いを感じた」という意見もありました。また、「生活に追われているために理想を追求するゆとりを持てずにいる低所得者は大統領選の熱狂ぶりに加わることができていないのではないか」という、格差社会とされるアメリカ特有の現実的な問題に目を向けた意見も出ました。

 

 

今回はゼミ生全員の意見を聞けた貴重な機会でしたが、それぞれが興味を持ったポイントや視点が異なっていたからこそ非常に有意義な議論ができたと思います。来週はゼミが2日間続きますが、皆で一緒に乗り越えましょう~!