こんにちは!今週のブログは高田と吉田と真野が担当します!

 

 

初めに、英語ニュースの議論についてです。

 

1つ目は、佐藤さんが選んでくれたインドネシアにあるバンカ島での海水ワニの事件について議論をしました。バンカ島では、人間が海水ワニに襲われる事件が多発しており、その原因が違法なスズ採掘にあるそうです。採掘によって生息地を奪われたワニが、人間の住むところに来てしまい事件が起きてしまうようです。そこで、政府はあえて採掘を合法化し、その代わりに採掘者に生息地回復の責任を取ってもらうという方法で解決しようとしています。

このことから初めに、政府の解決策に賛成か反対か話し合いました。この件に関して、全員が反対の意見を示しました。理由としては、採掘者は環境保護よりも自分たちの利益を優先してしまう可能性があるから、解決できるかが採掘者に委ねられてしまうという意見が多くありました。また、政府に責任を持って欲しいという声もあり、政府が監視をするべきといった意見や、そもそももともと違法だったことを合法化するのはどうなのかといった意見もありました。

次に、野生動物保護センターは政府からの援助を受けておらず、寄付に頼っている上に、過密状態であるためワニの保護が難しいという現状から、どのような解決法があるか話し合いました。ここでも主に、政府の援助が望ましいという意見が多かったです。例えば、資金を集めたり市民に現状を知らせて寄付を促したりする方法があがりました。また、他にはSNSを用いて現状を全世界に知らせることで、より広い範囲から援助をしてもらうという案がありました。

 

 

2つ目は真野さんが選んでくれた韓国の教育に関する英字新聞です。一部では学歴社会とも言われている韓国では、親の介入や多くの苦情などにより教師が自殺してしまうなどの事件も起きているようです。また、教師を尊敬する伝統的な文化も変化していることが見受けられます。政府はいじめを行った生徒についてはそのことを入学申請書類に記すことなどの措置もとっていますが、それが逆に親の不安を煽り親の行きすぎた介入や苦情などにも繋がっているようです。また、政府は新たなガイドラインとして授業を妨げる地頭を教室から追い出し、必要に応じて拘束することができるとしています。

このような報道を受けて、最初に韓国政府の教育現場改善の対応は適切だと思うかについて話し合いました。この問いに関しては適切ではないという意見が多くみられました。このような対応は親の不安を増大させてより教育現場に混乱が生じるのではないかという意見や、この問題の根本は教員側でなく親側にあり、親の行きすぎた介入や教員への苦情を改善させる政策を検討すべきだ、などという意見がありました。

この韓国の問題を受けて、次に日本の教員離れについて日本政府がどのような措置を取る必要があるかについて議論しました。現状の指摘として、教員の過重労働が主に挙げられました。先生方は朝早くに学校にきて夜遅くに家に帰る、というイメージを皆が持っていました。教員の負担は年々増加しているように思え、それが教員離れを加速させているという意見が出ました。それに対する措置としては、給料を上げて仕事量と給料のアンマッチを減らす、部活動などには専門の先生をつけることで教員の負担を減らす、休みを取れる制度を国が整えるべきだ、などという意見がありました。また、給料や仕事量の観点に加え、教員不足を防ぐためにも教員のメンタルヘルスが適正にケアされるべきだという声もあげられました。

今回も様々な角度からの意見で議論が盛り上がりました。教育現場の問題は日本でも近年言われ続けていますが、具体的な政府の取り組みに期待したいです。

 

 

3つ目は、大蔵さんが選んでくれたアイスホッケーのプロリーグでの虹色のプライドテープの使用に関する記事について議論をしました。アイスホッケーのプロリーグであるNHLは、スポーツの歓迎と包括生を象徴する虹色のプライドテープを使用することを禁止しました。もともとこのプライドテープは、ホモフォビア(同性愛嫌悪)や差別が理由でホッケーをやめようとしていたLGBT+の選手を支援することが目的で使用されました。しかし昨シーズンに、宗教的な理由などでプライドジャージの着用を拒否した選手がいたために、今回このような決断に至ったそうです。

そこで初めに、プライドテープを禁止することに賛成か反対か話し合いました。ほとんどが禁止することに反対の意見でした。具体的には、自分のアイデンティティを示すことは自由であるという意見や、付けるか付けないかは選手の判断に任せればよいので禁止しなくてもいいという意見がありました。これに対して、このような意見の主張を認めてしまうと、これから先もっと過激な意見もまかり通ってしまうのではないかと心配する意見もありました。また、選手に判断を任せるとしたら、今度はテープを付けていない選手が批判を受けてしまうのではないかという意見もありました。付ける自由もあれば付けない自由もあるので、非常に難しい問題だと思いました。

次に、この記事に関連して、スポーツ界において多様性に対する理解を深めるためにどのような取り組みが必要であるか話し合いました。様々な角度からの意見があがりました。例えば、様々な背景を持った選手が所属するチームを援助する取り組みや、選手が自由に主張を表現する公式試合のようなものを開催することで、多くの人に注目してもらうといった意見があがりました。また、メディアの力を借りて多様性の取り組みについて宣伝してもらったり、支援を展開してもらうという意見がありました。

 

 

二限目には、板津さんと鬼頭さんが卒論の経過報告をしてくれました。

 

板津さんは、ミュージカル映画作品の比較を通して、「家族」をテーマに研究しています。扱う作品は、『メリー・ポピンズ』と『サウンド・オブ・ミュージック』に決定したようです。これらの二つの作品に登場する家族や、その家族に他人が介入することで展開していくストーリーには共通点があるそうで、研究対象の作品に一貫性を持たせることでまとまりのある卒論を書くことを意識していることが伝わりました。また、時代によって家族の在り方が変化していると言われている中でも、“子どもが親に甘えたい”という親子関係は昔も今も変わりがないのではないか、と話していたのが印象的でした。1960年代に製作されている二作品に、現代の私たちが共感できる側面があると考えると、改めて“家族の在り方”を意識する機会になりそうです。そして何より、思い入れのあるミュージカル映画の研究を通して、さらに作品の理解を深めようとしている板津さんの卒論への姿勢がとても素敵だと感じました。

 

鬼頭さんは、気候変動に関する新聞報道の量や報道内容の傾向の日米比較をテーマに研究しています。前回の発表時には、朝日新聞とThe New York Timesの気候変動に関する新聞記事数の推移を比較した結果を共有してくれましたが、今回は2018年における日米それぞれの記事の中に出てくるワードを頻出順に並べた表や、言葉の関連がどのようであるかが分かる共起ネットワーク図を共有してくれていました。頻出ワードを調べるにあたり、1000以上もの記事をソフトに読み込ませたと話していたことに驚きました。また、先行研究に倣ってソフトの使い方を工夫するなど、しっかりとソフトの特徴を理解し使いこなしている点が印象的でした。日米の新聞記事に出てくる言葉をリストアップすることで、それぞれの国がどのような観点から気候変動を報じているのかが分かり、とても興味深い日米比較だと感じると同時に、2018年だけではなく他の年の分析も始めているという鬼頭さんの前向きな姿勢に、ゼミ生一同良い刺激を受ける時間となりました。

 

 

卒論を書く時は一人なので不安を感じる瞬間も多いですが、ゼミでの卒論経過報告の度に「みんなも頑張っているから自分も頑張らなきゃ!」と思え、何とかモチベーションを保てています。卒論を書き終えたらみんなで打ち上げでもしましょうね!!!