こんにちは!

最近すっかり秋になり、肌寒くなりましたね。

体調管理には十分気を付けていきましょう音譜

さて、今回のブログは今井、神野、小谷が担当します。

 

はじめに、英語ニュースについてです。

最初は小谷が担当します。

 

1つ目は、人の顔や体を操作しビデオを作成する技術であるディープフェイクを悪用した動画の流出に関する記事についてでした。世界的に人気のあるYouTuberとBBCのプレゼンターがディープフェイクの技術の悪用によって偽情報を流す動画が作成、公開され数時間以内に削除されました。この記事に関するディープフェイクの必要性を問う質問には、過半数が必要ないと答えました。理由としては、悪用されることが多く危険を伴うことやまた面白いコンテンツを作ることができる点においてはよいが、必要不可欠な技術ではないという意見があげられました。また、悪用を防ぐためには規制が必要なのではないかといった意見も出ました。

 

続いて、このような技術が悪用されたSNSを使用する私たちがSNSを利用する際に気を付けるべき点に関する質問に対しては、すべての情報が正しいと思い込まず、情報源を見分けることがあげられました。また、情報の真偽性が問われる場合はコメントや他者への共有はせずに、自分が見るだけにとどめることなどの意見が出ました。


2つ目の記事は、アメリカ内のインドコミュニティで根付いているカースト制に対し、差別を禁止するための法案が出されたが拒否されたことに関する記事についての議論をしました。この記事に関して、なぜインドコミュニティからカースト制度がいまだになくならないのか、アジア特有の階級や身分、職業で人の価値を決めるといった風習は何に起因しているのかという問いが問われました。現代においてカースト制度がなくなっていない理由としてあげられたのは、ヒンドゥー教の輪廻転生に帰する考え方でした。輪廻転生とは、現世で不幸な人は前世の行為の結果であり、現世での行為が来世の幸を左右するという思想であり、カーストの低い地位である生活をしている人たちの中には自分たちの地位に対して不平等や差別を感じないではないかという意見があげられました。またカースト制度が社会的な職業のシステムを構築する重要な要素の一つとなっていることや、経済的背景や教育などが複雑に関係しているといった意見もあげられました。


続いて2つ目の質問では、カースト制度の再開の人が何らかの方法で抜け出す方法があるかどうかについて問われ、現実的には難しいが、ヒンドゥー教の輪廻転生という概念に対する人々の意識を変える必要がありそれにはヒンドゥー教を根本的に変える必要があるという意見に加えて、カースト制度に対するアファーマティブアクションのような動きを起こす必要性があるといった意見が述べられました。

 

 

ここからは神野が担当します。

3つ目の記事は結婚後に妻が夫の名字に変えることについてです。

ニューヨークに住むMichell Lin さん(28)は将来夫の姓に変える風潮に対して、自分の名前からアイデンティティや家族の遺産、経験等を抹消したくないと主張しています。

アメリカでは結婚後に女性が夫の名字に変更する傾向が高い一方で、この数値は年齢や学歴などのバックグラウンドによって人それぞれ異なることが分かっています。

そこで私たちは日本において女性が姓を変えるという風潮についてどう思うか話し合いました。

 

その結果、女性が姓を変えることは当たり前のことであり、多くの学生が特に抵抗を感じていないことが分かりました。その理由としては、名字を変えることが男女の平等性に影響を与えることにはならない、という共通認識があったからです。しかし中には、よく考えてみると女性だけが名字を変えるという「男尊女卑」の考え方が未だに残っているのはおかしいという意見も出ました。

 

次に、将来結婚したとして結婚後も仕事を続ける場合、職場で旧姓を使用し続けるか、それとも変更後の夫の名字を使用するかについて話し合いました。ある学生は仕事と家庭を混同したくないため、職場では旧姓を使用したいと主張しました。また、他の学生も名字は自分のアイデンティティを表現するものであるため、書類の名字を全て変更するのが面倒であるため、という理由から旧姓を使用し続けることを選びました。

このように、結婚後も女性が旧姓のままでいる場合、アイデンティティを一貫できるという点ではメリットではあるが、子供ができた時に名字をどちらに合わせるのかという点やどちらか片方の親の名字に合わせた場合、家族間で名字が異なってしまい一体感が失われてしまうという点ではデメリットである。そのため、本当に大切にしたいものを家族間でよく話し合い、自分たちのアイデンティティに適した名字を選ぶ必要があると感じました。

 

最後の記事はTikTok Shopを使用する10代の若者ユーザーについてです。

TikTok Shopではユーザーが製品の広告をするだけで売り上げの一部を獲得でき、現在では新たなマーケティングの切り口として活用されています。しかし、未成年者が使用することは想定されていないのにも関わらず、10代のユーザーが年齢確認を簡単にすり抜けることができてしまっているそうです。そこで私たちはTikTok Shopの年齢確認システムについて規制を強めるべきかどうかについて話し合いました。

 

実際にアメリカ留学をしていた学生は、運転免許証での年齢確認が厳しかったためTikTok Shopでもそのような証明書の提示を必須にして、規制を徹底すべきだと主張しました。一方で、近年では未成年のインフルエンサーが多く、影響力も大きいため未成年のTikTok Shop利用を可能にしても良いのではないかという反対の意見も出ました。

 

次に、SNSにおける広告は効果的かどうかについて話し合いました。その結果、AIによってジェンダー、年齢、嗜好などを分析し、ユーザー一人一人に合わせた広告を出すことが簡単にできる点でマーケティングやターゲティングに有効であるという意見が出ました。

他にも、海外にも商品を売り込むことができるので、地元の商品を扱っている販売店などは積極的に活用すべきであるという意見も出ました。しかし、ユーザーの視点から考えると、初めて見るサイトは信用できないため実際に商品を買ったことは無いという問題点も上がりました。

このように、SNSでは大量生産して一部の商品がヒットすれば良いという考え方が浸透しているため、話題性として商品を売り出すのか、商品の質を重視するのか、売り手買い手のどちらも商品を売り出す方向性に十分注意を払わなければならないと感じました。

 

『これからの「正義」の話をしよう』の9章は今井琴音が担当します。
今週は親類を他人よりも特別扱いをすべきか否かという議題が大きく取り上げられました。
まず、二人の子供が溺れていて一人しか助けられない場合、一人は自分の子、もう一人は赤の他人の子だった場合、自分の子を助けることは正義か否かという議題について話しあいました。
この議題に対しては珍しくもゼミ生全会一致で正義であると主張した。しかし、自らの子が悪質な犯罪歴がある場合は、赤の他人の子を優先するという意見も出ました。
また、上記の議題以外に2つの議題について話し合いました。
一つの議題はとある兄弟の兄が犯罪者で今も逃亡中であるなか、警察はその弟に逃亡先の特定に協力することを求めたが、弟はそれを拒んだ、このことが正義であるか否かというものでした。
もう一つは、とある兄弟の兄が逃亡中の爆弾テロの犯人である可能性があることに気づいた弟は、兄のことを思い、警察に突き出した、このことが正義か否かという議題でした。
ゼミ生の中での話し合いでは、両方の議題で正義か否かが半々に分かれた。その中で興味深いのは、前者では、「警察協力に拒むことが正義だ」と述べた者が後者では「警察に突き出すのが正義だ」と述べたことでした。このようにいたった理由としては、どちらも兄を思った行動であり、その行動を正義ではないと主張することはできないという意見でした。

どの議題においても本章で取り上げられた、親類を特別扱いしないことを正義と主張するアリストテレスの考えとは相反する考えであることが分かりました。

今回の授業でも正義とは何であるか?を深く考えさせられましたね。『これからの「正義」の話をしよう』は全10章である為、来週で最後の話し合いになります。
最後は熱い議論にしましょうびっくりマーク