こんにちは!皆さんいかがお過ごしでしょうか?

今週のブログは伊藤と神野が担当します。

徐々に気温が上がって、最近は暑い日が続いていますね。晴れ

 

 

 

 暑さに負けないほど、今回も白熱した議論の内容について早速紹介したいと思います。

 

 

はじめに神野が英語ニュースを担当します。

 

一つ目の記事は、皆さんにとって身近な化粧品の背景にある動物実験についてです。イギリスでは、化粧品やその成分の安全性を確かめる手段としての動物実験が1998年以降禁止されてきました。それにも関わらず、英政府が化粧品の動物実験のライセンスを発行していたことが裁判で明らかになりました。そこで、私たちは化粧品を取り扱う従業員や消費者の安全性を確認するために行う動物実験の賛否について話し合いました。

 

その結果、ほとんどの生徒が反対意見を主張しました。具体的な意見としては、化粧品は人々にとって生活必需品ではない上に、100%安全を保証できない実験に動物を利用して、危険にさらすのは間違っているという内容でした。反対に、少数であった賛成派の生徒は、動物実験をしないと人間に悪影響を及ぼしてしまうという意見を主張しました。

 

しかし続いて、薬などの人の命に直接関わる物質の安全性を確認するために動物実験を行うことについての賛否を話し合ったところ、先程の意見とは一転して、多くの生徒が動物実験に賛成の姿勢を見せました。その理由としては、良心に従えば、動物実験を行うことに反対したいが、実験を行わなければ多くの人が命を落とすことを考えると実験を避けることはできないのではないかという意見や、実際に医療は動物実験によって発展してきたという事実を根拠に上げる生徒もいました。これらの事から、動物実験は社会から完全に無くすことは難しく、実験対象の用途によって、実験を行うことが正しいのか正しくないのかということを慎重に見極める必要があると感じました。

 

 

二つ目の記事は、アメリカの銃撃事件についてです。アラバマ州デイドヴィルで行われたパーティー会場で銃撃事件が発生し、4人が死亡、ほか28人が負傷し、複数人が重体となりました。そこで私たちは、銃保持の有用性について話し合いました。

まず、アメリカにおいて銃保持は基本的権利の1つであるが銃規制は進められるべきか、という質問に対して半数以上の生徒が銃規制すべきだという考えを示しました。具体的には、銃撃事件によって多くの人が亡くなり、これ以上同じ悲劇を繰り返さないように規制すべきだと主張しました。反対に、銃規制をすべきでないと考える生徒は、アメリカにおいて完全に銃を制限してしまうことは、自分の身を守ることが難しくなり、危険ではないだろうかという意見を共有してくれました。

 

続いて、最近では事件の増加に伴い、女性も保身のために銃を購入しているという事実を踏まえ、もし銃を保持できる環境にあったら銃を購入するかどうかについて議論しました。その結果、多くの生徒が銃を持ちたいが、正しく使えるか分からないという不安をもらしました。中には、保身になると思うが家に置いておくのも正直怖いと話す生徒もいました。これらの事から、銃保持についてはライセンスを持った人が正しく銃を保持・使用し、政府が安全な社会づくりに努めていく必要があると感じました。

 

 

ここからは伊藤が担当します。

 

後半は、「これからの『正義』の話をしよう」の第5章、イマヌエル・カントの理論について話し合いました。

カントの理論に共感できるか、またはカントの理論が苦手かという問いに対して、半数以上のゼミ生が苦手だという方に挙手しました。

まずはカントの理論の良い点を挙げました。カントが、真実だが誤解を招く表現を良いとしていることに共感したという意見や、カントの道徳への考え方が自分の利益ではなく社会の利益を考えていることに肯定的な意見、カントの理論は物語でよく描かれる正義のヒーロー像に近いため、正義の考え方として適しているといった意見が出ました。また、結果として皆が幸せになれるならば拷問をすることも正当化されるという功利主義の考え方には納得できない部分があったが、人間の尊厳を重んじており、罪のない人に拷問することは正義ではないと考えるカントに賛同するという意見も出ました。次に、カントの理論の問題点を挙げていきました。カントは行動の動機をそのときの感情から切り離して考えているため現実化は難しいという意見や、カントの思いやりへの考えに否定的な意見、カントは低所得者層のことを考えておらず無視してしまっているといった意見が出ました。さらに、カントのように普遍的な基準を設定しても、様々な人がいるこの世界ではその基準を全てに適応させることは難しいため、その場で話し合いをすることが最も正しいのではないかという意見も出ました。

カントの理性的な考えを理想的だと捉えるか、現実性が乏しいと捉えるかで、カントの理論への賛否が分かれていました。

 

今回も英語記事、テクスト第5章についてみんなで意見を出し合うことができました。

特に今回のテクストの章は、カントの哲学的な思考について抽象的に書かれていて、少し難しかったですが、様々な意見を聞いたことでより深い学びへとつながったと思います。

 

 

 次回はQ1ラストです!次回もみなさんと討論できるのを楽しみにしていますチューリップ赤