こんにちは、今週の4年ゼミのブログは近田、縣、舛井が担当します。

 

花木先生も話していましたが、急に寒くなったので服装などの

調整が大変になりましたね。

 

今週は三つの英字新聞の記事について議論しました。

 

一つ目は蜂谷さんの夫婦別姓についての記事です。

現在日本では夫婦別姓は認められておらず、夫婦で同じ名字を共有しなければならないことになっています。子どもや家族の団結に影響するという点から現在のような夫婦同姓に賛同する意見がある一方で、名字を変更すると女性が「アイデンティティを失った」ように感じる、また社会的な不便性に直面してしまうという理由から夫婦別姓を支持する声もあるという内容でした。

議論では、夫婦別姓を認めると生まれた子供がどちらの名字を名乗るべきなのか分からなくなるという意見や、今日において様々な家族の形はあるのだから名字が異なっていても家族の団結には影響はないなどの意見が挙げられました。また最終的にはそれぞれ個人が好きな方を「選択できる」というのが最も解決策に近いのではないかという議論に落ち着きました。

 

 

二つ目に春日井くんのファッションブランドの差別的商品の発表についての記事を紹介します。

記事の内容は、フランスの高級ブランド、ジバンシィがデザインしたnoose(絞首刑に使われるロープの輪)をモチーフにしたネックレスがファッションショーで披露され、差別的だと批判を浴びたというものです。

企業はなぜ明らかに差別的な商品を承認し販売するのかについて考えました。議論の中ではファッションブランドには長い歴史があるからこそ新しい商品を発表するときには大きなプレッシャーがあり、人々に強く印象を与えようとするため少し差別的でも気にしないのではないかという意見や、そもそもデザイナーの差別問題に対する知識不足、さらに話題性を得るためなのではと疑う声も挙がりました。

しかしこのような問題を防ぐため、販売前にその商品に対して人々が持つ印象を調査したり、デザイナーは世界の様々な文化や慣習にアンテナを張り、少数派の人々の考えにも寄り添いながら商品を考える必要があるのではないかと思います。

 

三つ目は、穂高さんの紹介した、アメリカのR&B歌手・音楽プロデューサーのR・ケリーが、児童売春などの罪により有罪判決を受けたという記事でした。

Spotifyなどの一部の音楽ストリーミングサービスが、R・ケリーの楽曲をアプリ上から削除していることについて、「罪を犯したアーティストの楽曲はストリーミングサービス上から削除されるべきか」が議論されました。素晴らしい楽曲を生みだしたアーティストの中には犯罪に手
を染めてしまった人もいます。しかし、彼ら/彼女らの音楽自体の価値には変わりがな
いから楽曲は削除されるべきではない、という意見が多く見られました。
 一方で、犯罪の深刻さや被害者の多さを考慮し、曲を削除すべきだという声もあり
ました。今回のケースは、犯罪は極めて深刻で被害者も複数います。そのため、R・
ケリーの楽曲が親しまれ続けることは、被害者にとって受け入れ難いと考えられます
。また、ストリーミングサービスの収入システム上、R・ケリーの曲が再生される限
りは彼の元に収入が入ることも、被害者の反感を買うのではないかと懸念されました
。純粋に楽曲だけが好き、アーティスト自体にはあまり関心がないという人も多い中
で、アーティストと楽曲を容易に切り離せない事例を議論する貴重な機会でした。

 

今週の記事は、社会における多様性について考えさせられるもので、みんなの個人的な価値観も垣間見られておもしろい議論ができました。

 

 

続いて卒業論文の経過発表について。今回は黒崎くん、百木さんの論文です。

 

まず黒崎くんの論文についてですが、

 

黒崎くんはポリティカル・コレクトネス(偏見や差別を含まない中立的な表現・用語を用いること)が浸透してきたことから着想を得て、プロスポーツの世界におけるネイティブアメリカン文化について研究するそうです。一部のプロスポーツチームの名前がインディアンやレッドスキンなど、ネイティブアメリカンを象徴する用語を使っていることから、当事者へ配慮してその名前を変更するケースが出てきたようです。ファンからすれば馴染みのある名前が変わるのは納得がいかないのかもしれませんが、それらの言葉の用法を不快に思う人たちがいると社会が気付きはじめたならば、変えていくべきなのかもしれません。

 

今後は、ネイティブアメリカンの歴史・今日の社会的な立場をおさらいし、先に挙げたようなチーム名の何が問題視されているのか、読者のネイティブアメリカンに対する理解を深める構成にするとより良いものになっていきそうです。

 

次に百木さんですが、


百木さんは、政治的なトピックがリベラル寄り、保守寄り、それぞれのメディアでどのように語られるのか比較して研究するそうです。そのためにリベラル・保守系メディアを各3つ、合計6つ選出しました。それらは新聞、テレビ、ラジオ、ケーブルテレビを含み、バランスのよい論文ができそうです。こうして用意した6つのメディアを、政治的なトピック=「バイデンvsトランプのテレビ討論会(2020)」の報道の仕方から、比較・分析していくそうです。

 

文章、映像、音声など異なる媒体を複数比較するため、比較の軸となるものが設定しにくいことに悩んでいるようでした。しかし、様々な形態のメディアを分析対象にしたからこそ、それぞれの強みが最も出ている表現を百木さん自身が設定して比較するのも手だと、花木先生のアドバイスもありました。

 

百木さんの場合、材料は豊富なので、あとはそれをどう料理していくかだけという感じです。

下書きがとてもわかりやすい文章だったので、きっと上手にまとめていけるだろうと思います。

 

 

 

今週の授業のまとめはこんなところです。

10月も下旬に入り、時の早さを感じながらも、

みんな卒論がはかどってきているようです。おそらく。

 

来週はより寒くなっているでしょうか、わかりませんが、

また元気でみんなと顔を合わせたいですね。

 

以上、近田、縣、舛井でした。