秋ですね。

 

 温暖化のせいで日中はまだまだ暑い日がありますが、朝晩は多少なりとも涼しくなって、きっとこれからも少しずつ、冷え込みが強まり、秋が深まっていくのでしょう。

 

 毎年、この季節になると、亡くなった母の事を思い出します。

 

 秋の深まりとともにやってくる朝晩の冷え込みに対応し損なって、体調を崩して他界しました。

 

 もう、9年前の事になります。

 

 ま、元々癌末期だったから、余命宣告もありましたけどね…

 

 でも今年、私は呑気に母を偲んでいる訳にはいかないのです。

 

 今年の春、予期せず主人が亡くなった事で、今年の秋祭り、私が神職として神輿渡御での神事を行わなければならないからです。

 

 思い起こせば、19年前になります。

 

 主人と結婚し、主人に何かあった時の為にと神職の資格を取得。

 

 まさか本当にこんな日が来るとは…

 しかもこんなに早く。

 

 神職の業務は、こちらも予定になかったことですが、主人の弟が従事することになり、主体的にはこの義弟が担ってくれるのですが、秋祭りだけはどうしても神職が2名必要で、私の出番となりました。

 

 秋祭りの神輿渡御は、5時15分からの御霊写しから始まって、宮出し、宮入まで、一日中神輿と共に、神職は各家庭を回り、神事を行います。

 

 主人も苦慮していましたが、食事する時間も、トイレに行く時間もありません。

 

 現実的にはどこかのお宅でトイレは拝借するしかないのですが…

 

 さてここで、性別が違うと多少問題になる事ってありませんか?

 

 そうなんです。

 

 丁度重なりそうで…

 

 婦人科受診して相談したのですが、私、子宮筋腫があって、出血が多く、それに伴って貧血が深刻で、下手に調整すれば倒れると言われてしまって…

 

 悩ましい限りです。

 

 無事に任務完了できるか、気が気ではありません。

 

 秋祭りが終わるまで、私の神経はピリピリしています。

 

 任務を全うする為に、自分は勿論、子供の体調管理にもシビアにならざるを得ません。

 

 変わりが居ないので。

 

 それなのに、そんな時に限って、スタッフの急な入院やら、退職やら、市内中学校の運動会の重なりやら、様々な問題が発生するのです。

 

 都度都度対応し、問題をクリアにしていくのですが、企業運営、経営ということは、簡単なことではないと日々痛感しています。

 

 体力を使うのが労働者であれば、経営者は気力を使うというところでしょうか。

 

 どちらも疲れる事に変わりはないのでしょうけど、人の原動力は心。

 

 気力は要と心得ます。

 

 強固な経営主体を構築していく為にも、私の気力も強固なものにしていく必要があると感じています。

 

 

 

 3年間のコロナによる神輿渡御中止期間は、氏子の意識を完全に変化させました。

 

 ある宮総代は先日、自分達は神社の為に奉仕していると言いました。

 

 だから感謝しろというのです。

 

 誰の為の秋祭りなのでしょう。

 

 誰の為の神輿渡御なのでしょうか。

 

 その地の平穏を守る、氏神様への感謝の気持ちは、その地に住む全ての者が忘れてはならないと私は思います。

 

 宗教の自由はありますけどね。

 

 

 

 

 

 次回は11月6日になります。

 宜しくお願い致します。