その日私は、父を病院に迎えに行った。
一階でまずは入院費の支払い。
その後病棟ヘ上がると、父は退院準備をすっかり済まされて、広いホールで私の到着を待たされていた。
荷物もカートに準備万端。
本当に至れり尽くせりで、ありがたいです♪
退院の時間帯のせいか、たまたまお世話になった主治医の先生もいらして、丁重にご挨拶頂いた。
恐縮です。
その日、父の担当の看護師さんは不在だったのか、退院時の引継ぎ内容として、私が最終排便や薬の事を聞いても、あまり答えられない様子で、おっと、大丈夫か?と急に不安になった。
担当の看護師さんが恐らく準備しているであろうケアマネ宛て退院時サマリーに私が知りたい情報はあるだろうと期待して、回答待ちは諦めて、私は父と共にその場を去った。
相変わらず、退院時は凄い荷物で。
私は一人、車に詰め込み、自宅へ帰り、そしてまた一人黙々と荷物を収める。
退院時処方についても薬情を見て確認し、以前の処方内容と変わっているなと思ったが、それもまた致し方ない。
処方を決めるのは主治医なのだから。
仕事を途中で抜けてきている私は、取りあえず父を危険のないように自宅ダイニングに連れ行き、あまり良くはないけれど、取りあえずテレビを見ていてもらう事にし、職場に戻って、仕事を片付け、再び父の元へ帰った。
父が一人、自宅で大人しく小一時間程居られた事に安堵し、私は父の食事介助に取り掛かった。
入院中は入歯なしで刻み食と聞いていたので、自宅でもまずは同様にしてみる。
水分のとろみ具合についても、引継ぎ内容はサマリー見ないとわからない。
これってやっぱり不便じゃない?
引継ぎの時には必要最低限の情報交換はやっぱり必要だと思うのは私だけ?
自宅での介護は、病院や施設とはまるで違う。
病院や施設ならば、ご飯作る人、薬用意する人、洗濯する人、介護する人、それぞれ役割分担があって、流れ作業の様に時間に沿って生活できる。
でも自宅での在宅介護となると、その人を取り巻く環境によっては、介護者が一人きりという事も。
うちもそうなの!
だから、ケアマネ宛てのサマリーから情報拾うその時間確保が困難です!
結局、父のとろみ具合は入院前と同様にして、父に食事介助しながら、サマリーのコピーに目を通していた。
全てにじっくり目を通す時間はなく、取りあえず今必要な情報だけという事で言語聴覚士の記載内容を確認。
あ、書いてある書いてある!
とろみ剤の分量は入院前と同様ね♪
OK!了解♪
と、父に食事させつつ、次は内服薬。
薬情見て、水泡性類天疱瘡の治療薬が追加になっている事は当然だけど、何だか薬もいろいろ変わってる…それについての協議はまた訪問診療の主治医とするとして、今はまず、処方通りに飲ませなきゃ。
そして薬袋から薬を出して、私驚愕!
何で薬が粒のままなの!
退院時処方は2週間分出ていた。
それ全部粒、粒、粒!
中にはカプセルの薬も!
これ、父は飲めませんけど!
その時の私の感情?
極々ストレートに。
何で粉砕処理やってないんよーーー!(怒)