もう、暫く前になるけれど、以前私は毎日目を通す新聞で、とても興味深い記事を読んだ。

 

 国内の整形外科医師が企業とコラボして、整形外科の疾患診断が出来るAIを開発したというのだ。

 

 とても画期的な事実に驚きと喜びを感じた事を思い出す。

 

 喜びはともかく、驚きを感じたのは、そのAIの開発に挑んだのが、他ならぬ整形外科医師だったからである。

 

 この医師は、整形外科の分野が特異的であるからこそ、他の専門医師達が利用する事で、幅広く診断できるようになればという想いからであったようである。

 

 果てさて、このAI、上手い具合に普及されるだろうか?

 

 実は私は、近い将来、近いと言っても、10年、20年はかかるかも知れないが、いつか、医師の要らない世界がやってくるのではないかと感じている。

 

 この日本国内では、政治家と医師が仲良しで、庶民が汗水流して働き、納めた税金で、自分達が贅の限りを尽くす生活が出来る様に、様々な制度作りを行っている。

 

 私の本業、介護保険であってもそうだ。

 

 抜かりのない医師達は、医療のみならず介護においても、しっかり患者を餌食にして、がっつり儲かるように仕組んでいるのだから。

 

 故に、この日本で医師が要らなくなるようなAIの開発は進まないだろうと思っているが、世界へ視野を広げれば、国内の政治家や医師達も及ばないような、巨大な資本と影響力を持った企業も沢山いるではないか。

 

 これからAIの普及が急速に高まる中で、世界で開発された医師に変わるAIが、やがて我が国日本にも侵略してくるに違いない。

 

 侵略と表現したが、私は大いに歓迎している。

 

 何故なら、今、リアルに私自身必要としているからである。

 

 介護の世界で日々従事していると、医師同士、とても仲が悪いと感じる。

 

 開業医同士は勿論、大きな総合病院でさえも、派閥があったり、出世争いがあったりで…

 

 前回で専門外であっても患者を手放さない医師がいる事を話したが、まさにそれである。

 

 仲の良い医師同士間だけで患者を回している事はあっても、真に患者の利益を考える医師は数少ない。

 

 結果、被害に合っているのは他ならぬ患者本人。

 

 ま、そんなことは医療に限らず、何処の業界でもある事でしょうけどね。

 

 そんな現場を数限りなくみてきて、症状や家族歴など、必要な情報を入力すれば、疑われる疾患がいくつかリストアップされ、必要な検査の指示が出て、検査結果を踏まえて、その患者への診断が下り、手術や治療法まで指示できる、そんなAIがあれば、医者なんて要らないじゃん!って思ってしまうのは私だけ?

 

 今は一部の手術でさえも機械で出来る時代になっている。

 

 結局のところ、医師が機械的に診察するならば、所詮機械で代用できるという事。

 

 患者は生身の人間。

 

 医師も看護師も介護職員も皆、生身の人間なのである。

 

 であるならば、機械には出来ない仕事をしよう。

 

 柔らかな肌の温もり、優しいまなざし、あたたかな言葉の数々。

 

 愛こそが人が人である所以であろうと私は思う。