現代社会では、防犯という名目で至る所にカメラが設置されている。
公共の場では、もはや当然の様に設置されていて、人々はどこにカメラがあるか、意識すらしていない。
ショッピングモールなどの商用施設は勿論、ビルのエレベーターの中、コンビニ、駅、道路に至るまで、その設置率は都会に行くほど高くなる。
防犯というだけに、実際に犯罪が起こった時、捜査の手掛かりとなる事も多く、防犯カメラの設置は社会に好意的に受け入れられていると言えるのかも知れない。
介護施設において、家族が設置した隠しカメラで虐待が暴かれたという事もあるし、政治家の暴言暴力が録音テープによって明るみに出たという事もあった。
映像でも音声でも、記録に残すという事は、確固たる証拠となり得るし、主張を正当化する為には必要不可欠と言えるだろう。
これまでに何度も繰り返し話してきたが、人間というものは兎角弱い生き物だ。
一時の感情で思わず人を殺してしまったり、誰にも分らないとなれば、こっそりお金を盗んだり、悪事にしらを切り通そうとしたり…
勿論それは介護業界にも言える事で、公にならない、誰からも責められないとなれば、介護する者が、要介護者を雑に扱ったり、時には暴言を吐いて傷つけたり、それのみに留まらず、ついには暴力を振るってしまったり…
怖いのはそんな虐待行為が常態化してしまう事だ。
人間だからこそ、自分の心の動き、感情に左右されて、過ちを犯してしまう事もある。
でもその時に、今のその時を、もしも誰かに見られているという意識があったらどうだろう。
激しく揺れ動いた感情も、見られているとなれば、悪事を働く事への抑止力となるのではないだろうか。
そうつまり、カメラの存在が、虐待防止につながるだろうという事だ。
カメラを隠し持ち、隠された悪事を暴こうとする為に用いるのもカメラなら、予めカメラを設置していると告げる事で、悪事を未然に防ぐという事が出来るのもカメラである。
防犯カメラというものは、勿論そういう意味で設置されている訳でもあるが、介護施設においてカメラを設置という話はあまり聞かない。
オムツ交換や入浴介助等、カメラを設置できない場面も多々あるからだろう。
でも、介護施設の中にも、設置できる場所もあるし、本人や家族が望むなら、居室に設置しても良いのではないかと私は思う。
カメラというのは、単に防犯の意味だけでもなく、他にも大きなメリットがある。
例えば認知症の利用者が転倒し、倒れているところを発見した場合、どのように転倒し、何処を打っているか等、本人からの聞き取りが困難な場合にも、カメラ映像で確認する事が出来るのだ。
介護施設にカメラを設置すると、そこで働く者が集まらないという意見も聞くが、カメラがある事が働かない理由なら、そもそも虐待ありきの人材という訳だ。
日頃から、人に見られて困るような介護はするなと言い聞かせている華桔梗。
心の綺麗な娘達が揃っています♪
あ、男子も少数おりますけどね。