父にショート戻りの朝から興奮抑制の貼付剤を剥いで4時間、ずっと様子を観察していました。
朝食時の覚醒はまずまずで、食事もスムーズに進みました。
食後の歯磨きにも比較的穏やかに協力動作が得られました。
準備して、デイサービスに行った後も、心配した興奮傾向もなく、あっという間に4時間経過して、また貼付剤を使用する時間となったのです。
その時点でまだ、父に興奮傾向は見られていませんでしたが、それ以上あける事で徐々に興奮傾向が見られ始めるという過去の経験から、迷わず貼付剤を貼る事にしました。
一週間の内、たった4時間ではありますが、持続作用させていた興奮抑制の貼付剤が途切れる事で、父の覚醒状態は上手くコントロールできていたように思います。
週の後半、原因不明の興奮状態が若干見られたのですが、直ぐに収まり、事なきを得ました。
食事も出来るし、立位時の協力動作もあるので、日々の介護がやりやすく、とても良い状態だと感じていました。
しかしながら、考えてみれば、一週間の内僅か4時間しか貼付剤が途絶えないという事は、それ以外の時間は常に貼っているという事です。
同じ場所に貼ると皮膚へのダメージを与えてしまうので、貼る場所は都度都度変えなければなりません。
そしてこの貼付剤は、とても剥ぎにくくできているのです。
毎日毎日、剥ぐ時には皮膚を多少は傷つける事になります。
元々、乾燥肌である父は、退院してから早3ヶ月、ほぼ毎日この貼付剤を貼り続けてきたのでした。
次第に肌は荒れて、湿疹も赤みも増えてきました。
その肌がとても痛々しく、それが私の決断を左右しました。
便利だけど、貼付剤から卒業しよう。
内服に切り替える必要がある、と。
訪問診療の主治医から、以前内服への切り替えを提案されてはいたけれど、あの頃はまだ、皮膚へのトラブルもなく、貼付剤の便利さへの依存が大きかったように思います。
ここ最近、とても暖かくなってきて、肌環境も変わってきたのか、貼付剤を貼り続ける事に支障を来してきたのです。
丁度訪問診療の時期を迎えていたので、主治医に相談し、今回の処方では貼付剤の代わりに内服の興奮抑制作用のあるお薬が処方されました。
毎日3回食後の内服です。
調整しやすいように、一包化からは分けてもらう事にしました。
そもそも液状のお薬でしたから、一包化は根本的に不可能なのですけれど。
様子を見ながら時々は薬を抜いて調整すると良い、と主治医。
薬局で、薬をもらうとき、薬剤師から今回新しく処方された薬について聞きました。
これまでの貼付剤に比べて作用は若干弱いかもとの事でした。
しかし、直接的に体内に入れる内服薬と、皮膚からの吸収を促す貼付剤では、微妙な変化もあるかも知れない。
また更に、内服薬の組み合わせによる相乗効果もあるかも知れない。
とにもかくにも、貼付剤から内服への切り替えはなかなか勇気のいるものです。
さてどんな結果になります事やら。