新型コロナウィルスが未だに猛威を振るっている。
感染の拡大は収まる気配は見えず、毎日発表される感染者数は完全に高止まり状態。
行政は必死で感染拡大を食い止めようと躍起になっている事は感じられるが、如何せん、決定打が無いに等しい。
オミクロン株の広がりでは、感染の場面が飲食だけに限られず、時短営業を要請しても効果は薄いとの判断で、営業自粛を求める自治体もそれぞれで判断が分かれている。
高齢者と共に暮らすわが身としては、この感染拡大がとても恐ろしくてたまらない。
目に見えないし、症状すらない事もあるウィルスが、いつどこから侵入してもおかしくない。
本当にまるで命綱無しの綱渡りをしている気分だ。
毎日デイに行き、毎週末ショートを利用する父は、いつどこで感染するかもわからない。
感染は外からだけとは限らず、同居している家族からという事も十分あり得る話である。
間質性肺炎持ちの父が感染すれば、父自身の命も危うくなることは言うまでもないが、感染した父が他の誰かにまた感染を拡大させてしまう事も避けられない。
父の様に日常生活の全てにおいて介護介入が必要な場合、マスクをしていてもフェイスガードをしていても、顔と顔を近づける場面は多々あるのである。
感染拡大を最小限にするために、我が華桔梗でもできる対策はいろいろ講じているものの、これだけ感染者が増え、日々の新規感染者数が一向に収まりの兆しを見せないとなると、ウィルスが入り込むのも時間の問題と言わざるを得ない。
感染ルートを考えて、要所要所での感染連鎖を断ち切る対策はしていても、自分の管轄外での感染までは食い止められない。
実際に、他の利用者が利用する、他の事業所で感染者が出て、濃厚接触者となった利用者様もいらっしゃるし、発見や連鎖の遮断が遅れる事で、感染が広がってしまう事例も他事業所では聞かされている。
華桔梗に感染者の利用がこれまで起こっていない事は、単に運がいいとしか言えないと私は思う。
送迎車両での換気、滞在中の常時換気、利用者及び従業員全ての不織布マスクの利用、フェイスシールドの着用、テーブルでの感染防止パネルの設置、食事時間の分散、休憩室の分散、介助者の記録保存、毎日の消毒等々、考え得る全ての対策は講じていても、それでも一人感染者が出れば、そこからの感染を0に留める事は困難だろう。
オミクロン、特にその派生型、BA2は更に感染率が高く、重症にもなりやすいと聞く。
もはや祈るしかないこの状況だが、一人一人にお願いしたいことは、やはりワクチン接種への理解である。
2回のワクチン接種率が高まった昨年秋頃は感染者数も激減していたものである。
3回目のワクチン接種。
この開始があまりに遅かった。
もっと早くに取り掛かっておけば、今のような感染拡大はもっと抑制できたはずである。
華桔梗では全利用者及び従業員がいつ3回目のワクチン接種をする事になっているかを確認させて頂いている。
守りを強固にしなければ、目に見えない敵とは戦えない。
高齢者はコロナで命を落とすのだ。
世界中の人がマスクをして暮らす世の中に変わってしまったけど、こんなことで、誰かが命を落とすのは見たくない。
守りたい。
私の周りの全ての人を。
ただただ、祈る事しかできないけれど。