例えば貴方が風邪をひいた時、病院受診すれば抗生剤の処方が出て、暫く食後に内服することになるけど、貴方はそれで元気になるよね。
食後に薬が飲めるって、当たり前なんだけど、当たり前に出来ない人もいるんだよ。
父は蜂窩織炎で入院して、退院して帰ってきた時、以前に比べて傾眠が強くなってしまっていた。
傾眠が強いと何が起こるか知ってる?
食事が出来ないの。
薬飲めないの。
水分も途端に入らなくなるの。
水分が入らないから益々傾眠が強くなるし、益々経口摂取が困難になる負のスパイラル突入です。(泣)
私がいつものように食事介助しても、父は口を開かないし、不意を突いて入れたものは、いつまでも咀嚼しているか、ずっと口の中に溜め込んでいるか。
そしてこちらが大きな声で呼び掛けて、父が厚かましく声を上げた時、口からこぼれて飲み込みは出来ないって訳。
前にも言ったけど、私は今、主任介護支援専門員の資格を取る為、研修を受けている。
受講資格は随分前にあったんだけど、土日に子供を預ける事が出来なかったし、神社の仕事が入る事もあって、今、やっと、ようやく受講する事が出来ている。
最後まで受講しないと資格がもらえない!
だから研修に備えて週末のショート利用もしっかり予約を入れているというのに、父がこんな状態では、ショート利用は絶対無理だわ。
父は退院時、日内変動、日毎変動があるとは聞いていたけど、調子の悪い時、ここまで傾眠が強くて薬も入らないとなれば、在宅介護ではお手上げですよ。
口から入らない水分を点滴で補う事も出来ないし、必要なものを体内に届ける術がない。
このまま強行突破して、在宅生活を続ければどうなるか、ちょっと想像してみれば、それは死を待つことに等しいと私は思う。
だって、脱水になるし、栄養不足になるし、癲癇発作も起こるでしょ?
誤嚥性肺炎もまたやれば、熱が出て、更に脳がダメージを受ける。
そう言えば、今回の入院でも熱が出たと言っていたっけ。
薬が入らない父は、前頭葉の機能調整が出来ないから人間らしくすらいられないかも知れないな。
娘として、それが解っていて放置できるはずがない。
退院時処方について精査して、違いがないとわかれば、それはつまり、父の認知機能レベルがさらに低下して、今の処方内容が合わなくなったとも考えられる。
再び今の状態に合わせた微妙な処方調整が必要だけど、口から入らないなら話にならない。
故に決断。
胃瘻です!
胃瘻を作っておけば、傾眠が強い時でも、水分を届けられる、薬を届けられる、食事を届けられる。
調子が良ければ経口摂取すればいいし、悪い時だけの利用でいい。
ここまで重度の認知症であれば、胃瘻のない在宅介護はまるで綱渡り状態。
胃瘻を作れば作ったで、触らないように手を考えなければならないけど、とにかく今、食べられないという問題を解決する為に私は胃瘻という選択をします。
以前は胃瘻について思い悩むこともあったけど、今はあっさり決断できる。
だって私、また一つ、気付いたことがあるんです。
それはまた、次回にお話し致しますね♪