こんにちは、がんチャレンジャーの花木裕介です。
先週ついに、最新著書『青臭さのすすめ
』が無事校了しました!
あとは、月末の発売を待つのみとなりました。
治療中の入院先で最大の喉の痛みに耐えながら企画書を書いていたのが、昨年4月。約10ヶ月のときを経て、ようやく形になりそうです。
処女作を出版したときもうれしかったですが、今回はそれとはまた違ったうれしさがありますね。
何というか、ようやく魂のこもった本が作れたというか……。
これまでもその時々では本気だったんですけどね。
でもやっぱり、がんの治療をしてみると、本気の度合いが全然違いましたね。
望んで得た病気ではありませんが、そういう意味では、有り難い経験をさせてもらったと思っています。
◆
「ガンです」と告知された瞬間、ご多分に漏れず、僕も頭の中が真っ暗になりました。
しかし数日後、こんなことを考える自分もいました。「よし、これでまた本を書くネタが生まれたぞ」と。
とはいえこの10ヶ月、いろいろなハードルがありました。
まず、企画書が通らない。「ステージ4のがん患者」といっても、それだけで通るほど甘い世界ではありませんでした。
実際、「一般人の闘病記は売れないんですよね。出したい人は多いけど。他で頑張ってください」というフィードバックを何度も何度も受けました。
以前、処女作を商業出版する際は、177社に掛け合ってようやく漕ぎ着けましたが、今回も同様に、手を変え品を変え、50社近くに掛け合い、なんとか形にしていただくことができました。
常識を覆したいと、自費出版ではなく、あくまでも商業出版にこだわりました。
お声掛けいただいたのが、今回の版元であるはるかぜ書房さんですが、その後も、原稿の再提出や温かくも厳しいご指摘を何度も受けました。
さらには、帯の推薦文をいただける方を自力で探していたのですが、それも難航を極めました。最終的にはさまざまなご支援のおかげで納期ギリギリでなんとかいただけることになりましたが、正直綱渡りのスケジュールでした。
時が経てば経つほど、当時の新鮮な感覚が失われてしまうため、できるだけ早く出したかったのですが、結局はこうして10ヶ月もかかってしまったというわけです。
それでも、想いが形になるということで、今はそのことに改めて感謝の気持ちが湧いてきます。
内容も、ただの闘病記にならないよう、未来の息子たちへの手紙形式とし、健常者の方にも役立つような内容を意識してみました。
どういう形であれ、多くの方々のご支援によって生み出された一冊が、一人でも多くの方に届くといいなーというのが今の率直な思いです。
このブログでは紹介しきれていないお話も盛り込んでいますので、良かったら手にとってみてください!
またAmazonなどで発売されましたら、ご報告させていただきますね。
▼河北新報(1月17日朝刊)でも本書のことを取り上げていただきました。
(了)
