私は、2015年から(秋の)タカの渡りを、毎年観察しております。
順番として、9月の初旬から“ツミ”が、一番に渡り始めます。
殆どが幼鳥で、後半に成鳥が混じっていることもありますが、
その数は、とても少ないように思われます!?
“ハイタカ”や“オオタカ”でも、幼鳥の方が多いのですが、
テリトリーを持っている成鳥は、冬でも北海道に留まっているからです。
“ツミ”は、文献では『寒冷地では冬季に南下する』となっており、
北海道では夏鳥に分類されます。
渡りの時期には、数百の数が渡って行く姿を観察出来るのに、
夏期の活動の様子を見る機会は、皆無に近いです…
関東などでは、住宅地に近い公園や街路樹で営巣することもあるようですが、
北海道では、それも聞いたことがありません。
(私だけかもしれませんが!?)
それでも、昨年の8月に、巣立ち直後の幼鳥をやっとのことで見付けることが出来ました。
まだテリトリーを出ていない幼鳥で、2羽が居たので、
そこで子育てが行われていたと思われます。
しかし、親(成鳥)の存在を確認することは出来ませんでした…
そこは、今年これから改めて探そうと考えていたところ、
そことは違う、今日入り込んだ森の中で、
(偶然にも)“ツミ”の成鳥のペアに遭遇しました!!
最初、針葉樹の高いところで、甲高い鳴き声がして、
その茂みから飛び出したのが、“ツミ”でした。
オスです。
大きさは、約27㎝でヒヨドリと同じくらいしかありません。
背中が青っぽくて、赤い目が特徴です。
(“ハイタカ”のオスも青くて、目も赤い、似た特徴のものが居ます。)
でも、よく見てみると、鳴いているのはこちらではありません…
もう1羽、居るはずです!?
すると、別の個体が、見えるところに飛んで来て、
メスです!!
さっきのオスとは、ペアのようです。
メスの大きさは、約32㎝で、ハトと同じくらいの大きさです。
(“ハイタカ”のオスより、ひと回り小さいくらいです。)
身体の向きを変えて、
近くに居るオスに対して、盛んに何かを訴えています。
ところが、オスが応えないので、迫って行きました。
それに対して、オスは、逃げるように、
テリトリーの茂みから飛び去って行くのが見えました…
どうも、メスは、餌を貰えると期待したのに、
餌を持たないオスは、催促されて、狩りに出て行ったようです!?
これらの行動は、間違いなく求愛の一環で、
ここで、このまま営巣する可能性があります。
私が長年謎にしていた、“ツミ”の活動の様子が、今年は解けるかもしれません!?
今日は、森の中を22,000歩彷徨いました。
4月になって、20,000歩を越えるのは、これが4回目です。
自然の中を歩き続けると、偶然でも、こんなシーンに出逢うことがあります!!