今年の夏は、
海外からの来客、次女の受験勉強、ハナハウスのサマースクール、とぐるぐる回している間に大忙しで、気がついたら夏休みも終わろうとしています。
少し前にブログに書きましたが、今年の夏といえば、
高1長女Hanaが第21回高校生のための次世代リーダー養成塾の全国一般枠50名に選ばれ、参加させていただきました。
次世代リーダー塾は、地方自治体と経済界がスクラムを組み、未来への夢を持った高校生たちをリーダーとして育成するための12日間のサマースクールとして20年前から開催されています。
これまで世界中のサマーキャンプに参加してきた娘ですが、どれも私がアレンジしたものに行くだけ。
今回初めて自分の意思で選び、
自分で掴んだ合格でした。
もちろん、私を含め周りの大人のサポートをたくさんいただいた上での合格なのですが、親としては、本当に嬉しかった。恥ずかしい話ですが、高1にして、ようやく娘が自分の足で翔び立ったような喜びでした。
そんな未熟な娘を合格に行き着くまでには、たくさんの助けの手を差し伸べてくれた友人たちの存在がありました。
次世代リーダー養成塾(以降「リー塾」)の選考書類はなかなか骨太で、自分自身について、自分の描く未来とリーダーシップのあるべき姿について突き詰めて考え、それをA4、4〜5ページのエッセイにまとめなければなりません。文章を書くことが大の苦手で、小学校の間も日記と手紙は絶対に書かないと決め込んでいた娘には、かなりのチャレンジでした。
準備は数ヶ月前からしていたのですが、なかなか筆が進まない。そんな中締切がいよいよ3日後に迫った週末。
「3日3晩寝ずに」という具合で、夜明けまで書き続け書き続け、ぎりぎりで提出した書類。おそらく娘が初めて「ものを書く」ということに本気で向き合った3日間。それは思春期の暗いトンネルの中で揺れ続け、もがき続けた娘が、初めて本気で戦った3日間でした。
さて、このリー塾をHanaに紹介してくれたのは、中1の時に参加したEvergreen Campで出会ったマレーシア在住の友だち。彼女がマレーシアから決してうまくはない日本語で推薦状を書いて送ってくれました。ありがとう!
Evergreen Campで出会ったインター&海外の友人たちは、当時中学生活を楽しむことができなかったHanaにとっては「心の友」となり、中学時代を救ってくれる存在となりました。今でも誰かが帰国すると定期的に集まって遊びに行っています。
そして、もう1人推薦書を書いてくれた友人。Hanaのことを2歳から14年、ずっとそばで一緒に育ててくれた人。彼女だから書ける推薦状は説得力のあるものでした。そして、Hanaの文章に最後、アドバイスをくれた友人。編集者として第一線で活躍する彼女の1時間レクチャーは、決して娘をこども扱いせず、しかし大人が簡単にできる手入れや口出しはせず、あくまでも本人の考えを引き出し、編集し、考えさせるという神技のレクチャーでした。
そんな得難いサポートをいただき合格したリー塾。
2週間、携帯電話は持ち込み禁止。
「むしろ、使う余裕など1分もないよ」と主催者から事前に聞いていました。
全国・アジアから集う高校生と寮生活をしながら、毎日12時間、起業家・政治家といった日本の第一線で活躍する講師陣とともに世界が抱える社会課題について向き合います。
さて、娘はどんな顔をして戻ってくるだろう。
どきどきして待っていた私の耳に、久しぶりに携帯を手にした空港から届いた娘の声は、2週間、学級委員長、そして指揮者として全力で仕事をした人の声でした。
それは完全に潰れ、聞くのも痛々しい程のしやがれ声。
Hanaが学級委員長を務めたクラスは最後のプレゼンで1位を取り、マハティール元首相の前で英語によるプレゼンテーションを行わせていただいたそう。
加えて、合唱の指揮者にも選ばれ、潰れても潰れても声を出し続け、そんな娘から2週間ぶりに届いた電話で届いた第一声は、
「全力投球、やり切ったよ」
そして、
「携帯なんか、1分だって使いたくなかった。
議論の時間がもったいなくて。
まだまだみんなと話し続けたかった」