蝋燭に照らされて揺らめく影

その影はわたしなの


お願いだからそこにいて


影は笑って離れていく

もうわたしの意志など敵わない


闇の中へと消えていく


うっすらと笑った口元だけを

わたしの脳裏に焼き付けて



古びた館のロウ人形の物語