家族を人質に取って秘伝の梅酒レシピを聞き出せ！というわけで、梅の実って生で食べたことある？
梅雨に入ると毒が抜けて食べられるようになるんだって。
結構酸っぱいんだけど、ほんのりバラみたいな香りがして五感に染みるんだよね。
たいしてうまくもないんだけどエモい味なんだよ
近年使う人が増えた言葉で「エモい」って言葉がある
英語のエモーショナルって言葉から作られた日本語で、心が揺さぶられる様な何とも言えないけどグッとくる、みたいな感じを表す言葉。
新しい日本語の中では好きな言葉の一つなんだけど、やっぱりエモさを感じるモノって人それぞれだし性別や世代によって違うところも大きいかも
私の場合、何とかしようとしたけど何ともならなかったところに漂う変な空気とか、すごくエモく感じる
おばあちゃんに週刊ジャンプ買ってきてくれと頼んだのに月刊ジャンプ買ってきちゃった、みたいなさ
そんで孫に「ばぁちゃんもういいよ」的なこと言われる感じ
他にも結構最初の段階でもう間違えてたのに、そのまま行ったらまぁそうなるよね…みたいな感想しか持てない様な運用方法に対してとかさ
なんかグッとくるのよ
あとグッとくるのが幽霊とかあんまり信じてない人の怪談話
「雨の夜になると裏の山からわらべ唄聞こえるけど、まぁ変なことと言えばそれくらいかなぁ」みたいなストレートな怪談を取るに足らないことを話すように語られるのホント好き
そんなことを踏まえた上でちょっとこの曲を聞いてみてくれよ
Theピーズってパンドの映画（ゴム焼き）って曲
バカがひねり出した叙情詩って感じが各所から溢れててとってもエモいんだよ
バカなヤンキー兄ちゃんが女にフラレて腹立ち紛れにスーパーで万引きしたら捕まって、母親に引き取りに来てもらって母と二人で久しぶりに一緒に家まで帰った時に見た綺麗な夕焼けって感じ
あくまで私がこの曲から感じた雰囲気ね
そんな歌詞一切出てこないよ
この全然大したことない歌詞、何を歌ってんの？って言いたくなるほどたわごとみたいな歌詞なんだけどたまらなく愛おしい
ガサツなチンピラが「俺も意外とセンシティブなとこあるんやで」とアピールしたいが為に歌詞を書いてみました、ジャジャジャーン！みたいな
エモいよねぇ
私は昔からただかっこいいモノやただ綺麗なモノってあんまり好きじゃなかったんよ。
もっと泥臭い徒花的な何か、爪痕残せてないけど何か変な粘液だけ残りましたみたいなどうしようもない澱みたいなものが好き
そんでこれからも
だからエモいって言葉が使われて私のこの気持ちも人に伝わりやすくなった気がするから、すこしこの世の中に自分の居場所が広がったように思えて嬉しい
卍 チャオ 卍