この前、備前国分寺周辺を散策したので、本日は備前国庁周辺を散策することにしました。
歩いたルートは、高島駅→備前国庁→賞田廃寺跡→浄土寺(備前国府大湯屋跡)→唐人塚古墳→備前国総社→祇園大樋→素戔嗚神社→高島駅。
全体の位置関係は下図のとおりです。
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高島駅から出発します。この駅で降りるのは初めてです。いつも通り過ぎるだけ。 09:27:16
高島駅から北に向かっていきます。少し行き過ぎたようです。10:14:04
この石鳥居をくぐると備前国庁跡です。
石鳥居は文化十三年の銘があります。
備前国庁跡に到着しました。なんの痕跡もありませんが、この国庁を中心として方六丁(約650m)が国府域と推定されており、周辺から柱穴や土器などが出土しているそうです。ここから北東(鬼門)8㎞のところに先日訪ねた備前国分寺があります。10:15:27
往時の備前国府。なお、図の真ん中に旧山陽道が通っていますが、これはいわゆる西国街道のことではなく、古代山陽道だと思います。江戸期の西国街道(旧山陽道)はもっと南を走っています。古代山陽道は、赤磐市熊山の伝和気清麻呂公墓所の前を通り、備前国分寺と備前国分尼寺の間を通ってここに至っているのでしょう。10:31:18
備前国庁から北東に進み、史跡賞田廃寺跡(国史跡)に到着しました。岡山県最古の古代寺院の一つです。地域豪族の上道臣が造営したと考えられており、かつては上道廃寺と呼ばれていました。同じく上道臣の墓と考えられる唐人塚古墳が西の尾根の反対側に造られています。11:07:22
史跡賞田廃寺跡全体図
堀跡
西塔です。
西塔南階段
中世本堂
金堂 11:24:38
東塔
史跡賞田廃寺跡から西に歩くと湯迫地区です。説明板に「・・古代条里制の跡も残っています。」とありますが、冒頭の上部右半分辺りに特徴が出ているように思います。11:43:06
湯迫温泉 白雲閣の北側に天台宗浄土寺があります。もとは白雲閣のところにありましたが江戸期に、この場所に移されたものだそうです。備前四十八か寺の一つです。11:51:58
境内の一角に国府大湯屋跡碑が建っています。往時は、この地から温泉が湧出しており、薬湯などに浴することによって病の回復を願う庶民のために重源が設けたと伝えられています。この付近からは「東大寺」の刻印のある瓦が発見されています。12:05:18
浄土寺から西に引き返し、賞田廃寺をはさんだ反対側、200mほどのところに唐人塚古墳があります。少し場所がわかりにくいですが共同墓地の南側の山裾に位置しています。大型の横穴式石室が南向きに開口しています。 12:26:36
古墳の埋葬品や石棺の蓋は盗掘されたものらしく、石棺がむき出しになっています。兵庫県西部で採れる竜山石をくり抜いて作ったものだそうです。
さらに北に向かうと備前国総社宮があります。 12:47:27
総社宮の脇に復元の祇園大樋が置かれています。
南下して高島駅に戻る途中に素戔嗚神社があります。13:12:31
これで今日は終了としました。