東海道を歩いた庶民の先駆者と言えば弥次喜多ですが、その次に出てくる人物と言えば、私にとっては、あんかけの時次郎です。御存知でない方もいらっしゃるでしょうか、「俺がこんなに強いのもあたり前田のクラッカー」で有名な、あの時次郎です。


時次郎(藤田まこと)が珍念(白木みのる)と続ける街道の珍道中を描いたのが、かの「てなもんや三度笠 」です。


本場の朝日放送(ABC)では日曜の夕方から放送されていたようですが、私は岡山県に住んでいたので、一週間遅れの日曜日の昼頃に山陽放送で見ていました。


この二人が最初に歩いたのが東海道です。


さすがに詳しいあらすじは忘れてしまいましたが、東海道編で53話放送されていますから、宿場ごとに一話ずつ作成されていたのでしょう。旅番組ではなく完全なお笑い番組ですから、宿場の詳しい紹介などはなかったでしょうが、それでも、その宿場の特徴的なことを少しずつ話におりまぜていたことでしょう。あらためて見てみたい気がしますが、今では、ほとんど録画も残っていないようです。


東海道の珍道中を終えた後、時次郎、珍念の珍道中は、中仙道に移っています。これは37話作られているようですから宿場ごとではなく、端折るか、いくつかの宿場がまとめられるかしたのでしょうね。


人気を博した「てなもんや三度笠」はその後も放送され、山陽・九州・四国編、北陸・佐渡・蝦夷地編、東北編、甲州編、再び東海道編、鯨編と続いています。このうち、東北編は奥州道中、甲州編は甲州道中を歩いたと思われます。


録画がほとんど残っていないとは言っても、シナリオ自体は保存されているのでしょうか。その当時、街道の宿場の特徴などがどのように扱われていたのか、興味がそそられますね。