英語を勉強しようとただ思うのも、儀礼のようにカルピスを飲むのも、
無意味なことなんだってまた今年も気付いてしまったね。
それでも夏はまぶしくて、焦燥感を覚える。
淡い期待の残滓を撒き散らしながら、8月が終わっていく。
どうしようもないことはどうしようもないまま、そのままで。



きっとわたしたちは、裸足になんてならなくても良かった。
帰りの心配をしながら浴衣を着たりなんてしなくても良かった。
汗で肌にはりついた髪を愛おしく感じられたら、
その一瞬に夏の総ては凝縮されるのだ。
そしてそれを失うことで、空虚な夏も都合よく良い思い出化されるのだろう。



西陽の差さない部屋でまた今日も、きみのことを考えています。