運命の終い

奥田亜希子 小学館 2025年5月



 

 

運命もロマンも信じない今の大人の恋愛とは

花屋でパート勤務をしている主人公の彩香は、30代で未亡人となった。高校生の頃恋焦がれた20歳以上年の離れた数学教師との出会いを運命と信じ、想い続け、卒業後に2人は結ばれた。
娘も授かり幸せな生活を送っていたが、その最愛の夫はガンで他界。当時の彩香にとってすべてだった夫。
喪失感を抱え「もう運命なんて信じない。ロマンも要らない」とすべてを諦めて暮らしていたが、ある日、自分が失ってきたものの大きさに気づく。そして、焦燥感にも近い熱い衝動から偶然出逢った男性・今井と「雑な大人の恋愛」をすることに。
ほどよい距離感と大人のルールを決めて始まった二人の恋。だが、徐々にその関係性は歪に綻び始める。お互いを、「運命の果てに立ち尽くしていた者同士」と実感していたはずだったが、徐々に彩香の心には違和感が生じる。そして今井にも、打ち明けられずにいた「真実」があった・・・・・・。





彩香は、高校生の時、恋いこがれた数学教師と、高校卒業後付き合い始め、妊娠して結婚。しかし、その恋愛は、姑の介護、夫の看病、そして夫の死という終いが待っていた。

彩香は40歳になり、花屋で働く。
娘は北海道の大学で別々に暮らしていた。
彩香は、喪失感にさいなまれ、マッチングアプリを頼るがうまくいかず、花屋の客の今井と「雑な大人の恋愛」をすることに~



20歳で結婚。夫と結婚したいという気持ちは本物で、運命だと信じ幸せを求めた。

早く結婚し家庭に入った彩香。
夫が亡くなり、今までの生活は何だったのかと疑問を持つこともわかる気がする。


雑な大人の恋愛が本気になっていく過程もよくわかる。

40歳からの恋愛。
運命を感じるわけでもなく、激しい思いからの恋愛でもなく、ほどよく付き合う。こんなかたちからの付き合い方もあり、と思っていたけど……

今井とのことは、許せない。彩香の気持ちに納得がいく。



彩香は花屋で働くことにやりがいを見いだしていけてよかったと思う。


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