その意図は見えなくて

藤つかさ 双葉社 2022年6月




 

 

高校を舞台に、何かと同級生と比べてしまったり、将来に悩んだり、圧倒的な才能を持つ生徒を前に諦めてしまったりする高校生男女が、自分は何者なのか?
これから先の自分は?
と悩みながらも答えに行き着く姿を日常の謎を絡めて描く青春群像劇。


 

その意図はみえなくて

八津丘高校生徒会長に立候補した氷室に信任票の次に白票が多い。氷室はいじめられていた?


っているけど、合ってない

陸上部の部室が荒らされて いたことがあった。

誰が?なぜ?


ルビコン川を渡る

陸上の合宿中、新島が消灯時間になっても帰ってこない。

「お前らの絶対来られなねえところに行ってやる」とういう新島のメッセージ。

はたしてどこにいるのか?


その訳を知りたい

佐竹優希は卒業生講演に母校に行くが、以前、ちなつが合唱コンクールの時、孤立したことを知る。


真相は夕闇の中

文化祭のパンフレットが文化祭実行委員会室から持ち出される。

誰が?どのようにして?


 日常の謎を解いていく中に、

悩み多き高校生たちの姿がそこにあった。


真相を解き明かすだけにとどまらず、真相がわかったうえで、どんな行動して現実をかえるのかが大切なことだというところがよい。



白票の選挙の話がよかった。



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