ヨルノヒカリ

畑野智美 中央公論新社 2023年9月





いとや手芸用品店を営む木綿子は、35歳になった今も恋人がいたことがない。台風の日に従業員募集の張り紙を見て、住み込みで働くことになった28歳の光は、母親が家を出て以来“普通の生活”をしたことがない。そんな男女2人がひとつ屋根の下で暮らし始めたから、周囲の人たちは当然付き合っていると思うが……。不器用な大人たちの“ままならなさ”を救う、ちいさな勇気と希望の物語。



恋愛感情がわからない木綿子。

普通の生活をしたことのない光。


木綿子が経営する手芸用品店で、光は、住み込みで働くようになる。

付き合っているのかと、うわさされるが ……



このふたり、まわりが思っているような関係ではないけれど、ふたりは、とても幸せそうだから、それでいいんだと思う。



最近、多様性という言葉をよく聞く。


女装をするのが楽しみな司さん。

奥さんや娘さんがそれを認めている。

本人が幸せで家族が理解しているのだから、世間にどう思われようと堂々としている。


そういうことだと思う。

木綿子と光もふたりの生活を大切にして欲しいと思った。


手芸が好きな私だから、手芸店の話は、より興味が持てた。


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