この限りある世界で

小林由香 双葉社 2023年6月





15歳の少女が同級生に刺殺された。加害者の少女は、ある新人文学賞の最終選考で落選し、哀しくなったので殺したと供述。

さらに、その新人文学賞を受賞した作家が自殺。遺書には、新人賞を受賞して申し訳ないと書かれていた。
その後、加害少女は犯行の動機を二転三転させ、少年院にやってきた篤志面接委員(少年院などの矯正施設に収容されている者の更生と社会復帰を手助けする民間ボランティア)に「本当の犯行動機を見つけてください」と告げる。
『ジャッジメント』で鮮烈なデビューを果たした著者が描く、赦しと再生のミステリー。


 

15歳の美月が、同級生を殺す。

彼女は、動機を二転三転させる。



美月の発言が元で

新人 文学賞をとった作家が、自殺に追い込まれる。これは、悲しすぎる。


今や、ネットの世界は恐ろしい。


ミステリーとしては、本当の動機はなになのか?

篤志面接委員が加害者少女と面会して、本心をさぐる過程がおもしろい。

その時、ちょっと、ひっかかるところがあったのだが…

まさか、そういうことだったとは!

これ、気づかないよ。


加害者少女、美月の 本当の動機……

美月の境遇に同情するところはあるけれど、

う~ん、そのために人を殺すとか、ありえないと思う。


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