迷子の大人
坂井希久子 実業の日本社 2012年9月
派遣社員を辞めて専門学校へ通い、志高く、介護福祉士となった梓(27歳)。 仕事上の理想と現実のギャップに悩み、恋人には寿退社を迫られ迷走する日々。 ある夜、帰宅途中の新宿駅でふと思い立ち、「行くなら今しかないでしょう」と特急「あずさ」に乗り込んだ。 降り立ったのは、夜の上諏訪駅。人っこひとりいない、開いている店もない駅前で、梓は途方に暮れる……。 たどり着いた町、長野県・高遠町と東京を行き来しながら、自分の恋を、仕事を、 生き方を模索する梓の姿をいきいきと描く、青春・恋愛小説。
人生の迷子になった梓。
行くあてもなく、同じ名前のあずさに乗り、行き着いたところは、諏訪駅。
そこから宿に連れていってくれた人や宿の人たちとすごすうち、梓の心は癒されていく。
いい出会いがあり、
今まで、人の意見にさからわずにすごしてきた梓が自分の考えをはっきり言えるようになってよかったと思う。
でも、あのすっぽかしは、だめでしょう。
介護の現場で、梓は、お年寄りたちと新しい関係性を求めて接して行く姿は、たくましさを感じた。
高遠は、桜の季節に訪れたことがある。
それはそれはきれいだったことを思い出した。
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