川のほとりに立つ者は

寺地はるな 双葉社 2022年10月




カフェの若き店長・原田清瀬は、ある日、恋人の松木が怪我をして意識が戻らないと病院から連絡を受ける。 松木の部屋を訪れた清瀬は、彼が隠していたノートを見つけたことで、恋人が自分に隠していた秘密を少しずつ知ることに――。 「当たり前」に埋もれた声を丁寧に紡ぎ、他者と交わる痛みとその先の希望を描いた物語。



カフェの店長清瀬は、店員の品川さんの対応に困っていた。


そんな時、恋人の松木が、知り合いとけんかして階段から落ち、意識が戻らない。

同じく怪我をした知り合いの身内の人と話したり、松木のアパートに行くうちに、松木の知らなかったことがわかってくる。


さまざまな人がいる。


障害があることがわかっていたら、接し方が違っただろうか。

障害者としての接し方を相手は望んでいたのか。

むつかしい問題だ。


目が悪ければメガネをかける。

ケガをしていれば、杖を使う。

字がうまく書けない人は、書けるように努力が必要なのか?


恵まれてない天音さんは、生きるのに必死だったが、これから、どのするのだろう。


さまざまな人がいる。

手を差し伸べても、振り払う人もいる。

どのように接していけばいいのか。


いろいろ考えさせられる作品だった。


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