白ゆき紅ばら

寺地はるな 光文社 2023年2月





 

 行き場のない母子を守る「のばらのいえ」は愛と理想を掲げた夫婦が営む。その家に暮らす祐希は、未来のない現実から高校卒業と同時に逃げ出した。幼少のころから一心同体だった紘果を置いて出てきたことをずっと後悔してきた祐希は、二度と帰らないと出てきた「のばらのいえ」に戻る決意をしたがーー。人生の不条理を問い続ける著者の書下ろし長編。





のばらのいえ」を運営する志道と実奈子は、

「かわいそう」だから助けるという、上から目線の発想。

ふたりの行動は異常。嫌なふたり。


「のばらのいえ」で暮らす祐希は、手伝いをさせられ束縛されている。

同じく、「のばらのいえ」で暮らす紘果は、自分はなにもできない人間だと自分を殺して生活している。


いや~な雰囲気が、ずっとつきまとう。

暗い気持ちになった。


それでも、

最後には、少しは光が見えてきたかな。



春日先生という存在は 大きい。

こういう親身になってくれる大人が、もっと近くにいてくれればと思う。


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