小日向でお茶を

中島京子 2023年3月





 

 

執筆活動を続けるなか、著者自身が、50代になって変化した体調、かわらぬ旅やグルメへの好奇心、 コロナ禍で変わった自宅での過ごし方、親との関係性など、 小説では味わえない、作家の素顔が垣間見える本に。 中島ファンだけでなく、ゆらぎやすい40代以上の読者のこころを軽くしてくれる本。


中島京子さんのエッセイ本。


旅の話の中で、心に残ったのは…

トロントは、文化が大事にされている街で、作家祭が行われ、無料で本がもらえるという。

参加してみたいと思った。



コロナ禍では、つらいことが多いが、その中でも、心あたたまる話が紹介されている。

中国に送ったダンボールに「山川異域風月同元」という漢詩を添えたこと。

縫い物などしなかった作者が、布マスク作りに目覚めたこと。

夫が知らぬ間にチューリップやヒヤシンスや薔薇を育てていたこと。

ほっこりする話だった。


若い記者に取材を受けた時のこと、ニュアンスの違いの話学校あり、人によって、受け止め方の違いを感じた。


第二の人生をバルセロナでお豆腐屋さんを始めた人の話があった。

私には、そんな大胆なことはできないが、これから先の人生、楽しめる何かを見つけたいと、前向きになる一冊。


食べ物の話がたくさんあり、

朝のルーティンに筋トレとストレッチをしているとか、

食べることが好きで、体に気をつけている作者の姿があった。


人間ドック前に駆け込みダイエットをする話もあり、親近感が湧いた。



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