過怠
谷村志穂 光文社 2022年10月




 

満たされなくていいんだ。 そんな想いの中で、出会ったり別れたりするのが、きっとこれから生きていくということ。 日本と韓国のふたつの家族。その時どうしても子を欲しいと願い、切なる思いで飛びついた医療があった。 衝撃的な結末に心が震え涙があふれる著者最高傑作! 



医科大学研修生のソン・ジヒョンは、宮本菜々子に誘われ、「タビケン」の研究会に入る。

ふたりは交流を深めていく。

誕生日が2日違いで、同じ病院で生まれたことを知る。

菜々子は、献血に行き、血液型を知らされるが、

今まで聞かされていた血液型と違っていた。



子どもが授からなかった夫婦にとって、最先端の方法での妊娠は、どれほど大きな喜びだったろう。


生物学上の親と育ての親。

子どもは、親とどう向き合えばいいのか?


親子って何なのだろう?


いろいろ考えさせられる内容だ。




家族と毎日スマホでやりとりしているジヒョン。

家族と距離を置いている菜々子。

韓国に許嫁がいるが、幼なじみのタケルのことが忘れられず、探そうとするジヒョン。

謙太という恋人がいる菜々子。


家族や恋人のことなどの不安や悩み。

感情が細かく描かれているので、胸にせまってきた。




お気に入り度★★★★