レゾンデートルの誓い
  楪一志(ゆずりはいっし) KADOKAWA 2022年9月





これで最後なら、一生分の想いを伝えよう。 「何のために生まれてきたのか、答えられますか?」 安楽死が合法化されている2040年、神奈川県・江ノ島を望む<ラストリゾート>。 この場所で死を願う人々と向き合う人命幇助者<アシスター>の東峰渚(とうみね・なぎさ)は、かつて自らも安楽死を望んでいた。 だからこそ、寄り添える痛みがあると信じたい。 あの時の自分を照らしてくれたような、誰かの希望の光になりたいと願っている。 それがたとえ、最も許せない人であっても。 生きる辛さ、その孤独に優しく寄り添う。 SNSで話題を呼んだ『レゾンデートルの祈り』、待望の続編。



レゾンデートルの祈り」の続編。
「レゾンデートルの祈り」は、まだ、読んでないのだが、この作品から読んだ。



安楽死が合法になった未来、
1年間は安楽死ができず、10回以上の面会が必要となる。
10回の面会というのは、どちらの結果になったとしても、自分を見直す期間となる。
その時、心に寄り添い、本音を見いだすのが、アシスターの役目。

東峰渚が、アシスターとして、面談を行ったのは・・・・
歌えなくなったミュージシャン。
渚を捨てた実の母。
安楽死を決めた今が幸せという男。
そして、もう一人・・・・  


渚は、自分も、以前に自ら安楽死を望んでいた。
その時の経験があるからこそ、相手の気持ちがわかるのかも?
自分のことより、相手のことを考えて面談する。
いい仕事をしていると思った。


悩みを話すのは、解決するためだけじゃないのかもしれない。話すと耳を傾けて聴いてくれる。そんな風に、大事に思ってくれる人が居てくれることを忘れないためかもしれない。>

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