月曜日の抹茶カフェ
青山美智子 宝島社 2021年9月




 

 

川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。 その「マーブル・カフェ」が定休日の月曜日に、1度だけ「抹茶カフェ」を開くことに。 ツイていない携帯ショップ店員と愛想のない茶問屋の若旦那、妻を怒らせてしまった夫とランジェリーショップのデザイナー兼店主、恋人に別れを告げたばかりのシンガーと実家の祖母と折り合いが悪い紙芝居師、時代に取り残されたと感じている京都老舗和菓子屋の元女将と自分の名字と同じ名前の京菓子を買いにきたサラリーマン……。 この縁は、きっと宝物になる――。 人は知らず知らずのうちに、誰かの背中を押していることに気づく、 一杯の抹茶から始まる、東京と京都をつなぐ12ヵ月の心癒やされるストーリー。



「木曜日にはココアを」の続編らしいのだが、それは、読んでいない。


主人公が次々変わっていく短編集。


ツイてないと思った出来事が、見方を変えれば、ツイている出来事に変わる。
昔の記憶はあやふやでも、ふたりがいっしょにいることが大切。
卒業したら、新しい季節が訪れる、何度でも。
ずっと大切にしたいものは、形を変えて伝わり続けていく、存在し続ける。
自分の道を自分で守り歩きながら、相手を尊重する。
人が輝く場所もタイミングも、それぞれ。
この世に生まれた時から、僕たちはただどこまでも繋がり続けている。
僕を育ててくれてるのは、かぞえきれないぐらい、たくさんいる。


人生のある一瞬を描いているが、主人公たちの気づきが、私たちに感動を与える。

短い話の中に、人生が凝縮されている感じ。


縁はめぐりめぐっていくもの。
大切にしないと!


最初と最後の話がつながって・・・・
ふふふ、しあわせあれ!!

ほっこりあたたかくなる作品。

お気に入り度★★★★★