葛藤
文縞絵斗 講談社 2021年11月





生まれたばかりの我が子を誘拐され、失意を拭えぬまま夫婦だけの生活を続けてきた三好紗英は、16年後ある女子高生と出会う。少女は誘拐された自分の娘なのではないか? しかし、たとえ我が子だったとしても、今さら名乗り出ては少女を混乱させ心に傷を負わせてしまうかもしれない。 少女の幸せと、喪失を抱え生きてきた自分の希望を天秤にかけ、紗英がとった行動は……。


三好丈治と紗英夫妻にやっと授かった子ども・芽依。
芽依は、善光寺のお宮参りの時に誘拐されてしまう。
身の代金を支払っても、芽依は、帰ってこず・・・・

その夫婦の後悔、苦しみは、想像するにあまりある。

16年後、紗英は、ヒカリという名の少女に出会う。
人嫌いの犬のシロがヒカリになついていることから、ヒカリは、芽依ではないかと疑いを持ち始めるが・・・・

どこで間違ってしまったのだろう。

母親が一番に願うのは我が子の幸せ。

「葛藤」という題名の通り、いろんな人の葛藤が描かれていた。

ちょっとあやしいと思った人がいたけれど、ここまで考えていたとは!
おそろしい!

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