六人の嘘つきな大学生

浅倉秋成 角川書店 2021年3月





 

 


成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を 得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達される。それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。個人名が書かれた封筒を空けると「●●は人殺し」だという告発文が入っていた。彼ら六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは――。




入社試験は、企業も就活生も自分をいいようにみせている。

2、3回の面接で本質を見極めるのは難しい。

最終選考に残った就活生六人の話。



企業の課題に力を合わせて、六人でみんないっしょに内定を得ようとする就活生。

仲間意識が芽生える。

しかし、企業は、採用するのは、一人だけに変更。

就活生たちは、仲間からライバルに変わる。

就活生たちの裏の面が暴かれていく。


二転三転する内容に先を読まずにはいられない。

そこには、心理戦が繰り広げられていた。



人の一面を知った所で、そこには他の面も隠れていることもある。

一部でその人を判断してはいけないと思う。



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