元彼の遺言状

新川帆立 宝島社2021年1月





 

 「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」という奇妙な遺言状を残して、大手製薬会社の御曹司・森川栄治が亡くなった。学生時代に彼と3か月だけ交際していた弁護士の剣持麗子は、犯人候補に名乗り出た栄治の友人の代理人として、森川家の主催する「犯人選考会」に参加することとなった。数百億円とも言われる財産の分け前を獲得するべく、麗子は自らの依頼人を犯人に仕立て上げようと奔走する。一方、麗子は元カノの一人としても軽井沢の屋敷を譲り受けることになっていた。ところが、避暑地を訪れて手続きを行なったその晩、くだんの遺書が保管されていた金庫が盗まれ、栄治の顧問弁護士であった町弁が何者かによって殺害されてしまう――。



「自分を殺した犯人に全財産を譲る」そんな遺言が認められのか?


冒頭から奇妙な遺言状に??


お金第一主義の弁護士・剣持麗子。

森川英治殺しの犯人候補を名乗り出た篠田の代理人となるが、はたして、財産の行方は?

麗子は、大金を手に入れることができるのか?


麗子のキャラが強烈で、がんがんいく感じだった。

しかし、事件の全容が明らかになる過程で、弁護士になった理由を思いだしたり、

幼いころの兄思い(?)の言動など、違った一面を知ることができた。



真相は、深い所まで考えてのことだった。



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