凪良ゆう 中央公論社 2020年8月





 

 

「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」学校でいじめを受ける友樹、人を殺したヤクザの信士、恋人から逃げ出した静香。そして―荒廃していく世界の中で、四人は生きる意味を、いまわのきわまでに見つけられるのか。圧巻のラストに息を呑む。滅び行く運命の中で、幸せについて問う傑作。


ヶ月後、地球が滅びるとしたら、どのように過ごすのか?
違う人の視点で書かれている短編が、実はつながっている。

<明日死ねたら楽なのにと夢見ていた。 その明日がついにやってきた。 なのに今になって、もう少し生きてみても良かったと思っている。 >

ひとつの場所に集まり、最後を迎えようとしている。
地球の滅亡が変えることができない事実だとしても,
幸せの中にいるように感じた。


初版限定のスピンオフ「イスパハン」
もう一人の視点で書かれているが、とてもよかった。
家族の愛情を感じながら、寂しくなってしまう感情がよく現れていた。

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